都内あちこちを徘徊していて
よく遭遇するのが
「瀧乃家」なる日本そば屋。
若者に人気の奥シブにも
「瀧乃家」があるが
こちらはサカナの美味しい大衆割烹。
登別温泉郷にも「滝乃家」があって
あちらは老舗温泉旅館だ。
「瀧乃家」もしくは「滝乃家」は
東京の西側よりも東に多い気がする。
世田谷や杉並では
まず見掛けたことがない。
最近ちょくちょく出没する尾久の街に
「滝乃家本店」が在ると知って訪れた。
尾久銀座の南端を西に入ってすぐの場所。
看板には「たきのや」の大きな文字。
茶の暖簾には白字で「滝乃家」。
”東京二八蕎麦” の幟(のぼり)も目立つ。
右手にテーブル席、左に掘りごたつ。
テーブル席の右側にはガラス越しに
もうひとつ部屋があり、
ちょいとばかり複雑な造作だ。
入口に近い卓に着く。
ビールはキリンラガー大瓶。
いいでしょう、いいでしょう、
最近はキリンとの折り合いも悪くはない。
ブック仕様の品書きをめくってゆく。
その指を止めたのがこのページだった。
女性の方やセットや定食だと
量が多くて食べ切れない方に
おすすめ!!
セット、定食の麺もご飯も少なめで
そばゼリー黒みつがけを
サービス致します!!
いいネ、いいですネ。
少食派にはピッタリだ。
別段、そばゼリーは欲しくないけど、
かような心配りと気働きを
心から愛する J.C.は
思わず頭(ず)が下がった。
初めての店で麺とご飯の一挙両得、
一石二鳥は春から縁起がいい。
こういう所はきっと、
主役のそばまで美味いに決まってる。
=つづく=