2025年4月21日月曜日

第3779話 葛飾を 出たり再び 入ったり (その1)

朝食のトーストをかじりながら
今日は葛飾柴又に行くと決めた。
行き方は二通りある。
千駄木から常磐線直通の千代田線で金町。
京成金町線に乗ってもいいし、
歩いても遠くはない。

いま一つは日暮里まで歩き、
京成本線で高砂へ行き、
そこからやはり金町線か徒歩。
日暮里経由にした。

高砂駅に着いて脳裏を掠めたのは
去年のお盆に一度おジャマした「新角」。
いろいろチョコチョコつまんだが
立ち食いそばとは思えぬほど、
何を食べても粒ぞろい。
帝釈天へ行き掛けの駄賃にしよう。

遅番のオジさんとは
別人の二人が立ち働いていた。
店主とその奥さんかな?
息が合っている。

黒ラベル缶と小カレーをお願い。
物腰の柔らかいオバちゃんの優しい言葉。
「スープが付くんですけど、
 ビールをお飲みになっているんで
 どうしましょうか?」
「けっこうですヨ、いただきます」

豚小間と玉ねぎのカレーの横に
福神漬けがチョコン。
スープはラーメン用の清湯だ。
ササッと片付けてごちそうさま。
柴又へ向かった。

帝釈天(題経寺)に手を合わせ、
今来た参道を逆戻り。
川魚料理の「川千家」だと
おお事になるので
寅さんシリーズにたびたび登場する、
明治元年創業「高木家老舗(ろうほ)」へ。

文字通りの老舗(しにせ)は
映画の舞台となった「とらや」。
のちに「くるまや」のモデルである。

入口で注文と精算を済ませ、
レシートとテーブルの番号札をもらって
着卓するシステム。
当店は2019年の年の瀬以来だ。
あのときはハマのT子と一緒だった。

注文はドライの中瓶に草だんご。
だんごは2串の計6粒。
草だんごでビールを飲むのは
西新井大師門前の「清水屋」以来だ。

甘い物はあまり好まぬが
ビールとの相性は意外に悪くない。
正月なんか、おせちのきんとんで
ビールや酒を飲むものネ。

=つづく=

「新角(しんかど)」
 東京都葛飾区高砂5-36-10
 03-5699-1653

「高木家老舗」 
 東京都葛飾区柴又7-7-4
 03-3657-3136