2021年3月26日金曜日

第2619話 リトル・コリアで食べる焼き肉

鶯谷駅前は尾竹橋通りの起点、真っ直ぐ北上した。

10分ほどで三河島駅到着。

目指した「焼き肉 伽耶」はほぼホームの高架下にある。

伽耶とは古代の朝鮮半島に存った小国家群だそうだ。

 

昨秋、たまたま見つけた和風ショットバーが気に染まり、

何度か利用したため、東東京のコリアン・タウン、

三河島に土地勘が生まれた。

常連客が支える小さなショットバーに

迷惑を掛けてはならじと、紹介できないのが残念だ。

 

それはそれとして「伽耶」。

入れ込みの座敷に上がり、ドライの中瓶で乾杯。

このたびM代サンのお世話になったことがあり、

そのお礼を兼ねての会食となった。

 

よってタン塩、ハラミ、カルビ、揃って()を奮発した。

もっともほかは白菜キムチとナムル盛合わせだけ。

われわれ二人、世間では少数派の少食派。

日頃より美味少量をモットーとして

日常生活を送っているため、この程度がちょうどよい。

 

リトル・コリアで焼肉を食べるのは3回目。

過去2階はともに2010年の夏だった。

「九里味」は当時のGFと

「山田屋」は漫画「キン肉マン」に実名で登場する、

中野和雄サンとご一緒した。

 

ビールを飲んでいるうち、上タン塩登場。

おしなべて女子は牛タンが好き。

そのせいもあるのだろう、男より舌の回りがよろしい。

幼児にしたってより♀のほうが言葉の覚えが早い。

森のおとっつぁんが言うように話が長くなるとは思わないが

♂より♀におしゃべり好きが多いのは紛れもない事実だ。

 

上ハラミと上カルビが揃い、相方はWハイボール、

当方はどんぶり鉢のマッコリにチェンジ。

いわゆる朝鮮半島のどぶろくだが

これを柄杓(ひしゃく)ですくって汲む。

 

アルコール度数はビールのちょい上くらい。

6~7度って感じかな。

手酌ならぬ、手杓のハイピッチだったけど、

4合ほどやっつけても全然酔わないネ。

 

いただいた3種の牛肉はいずれ劣らず上質。

この焼き肉店はオススメ、太鼓判を押したい。

煙臭さ、油臭さともまったく無縁だし―。

 

J.C.は鳥の場合は焼き鳥、肉の場合は焼肉と表記する。

すき焼き、焼き魚にも送りがなを送る。

長いこと四文字熟語の朝鮮焼肉で通してきたからだ。

当店は珍しくも自ら「焼き肉 伽耶」を名乗っている。

“き”が効いてるよネ。

 

「焼き肉 伽耶」

 東京都荒川区東日暮里1-6-5

 03-5811-8929