2021年3月19日金曜日

第2614話 ザ・ウーマン・フロム・NY (その1)

ここ数日間、偶然の出来事に見舞われ続けている。

それも恐ろしいくらいに―。

近々、わが身に何か起こるのかァ!

 

大阪の小姑からまたまたメール来信。

3日前に「さいはて慕情」を紹介したら

歌う渚ゆう子は小姑の高校の先輩ときたもんだ。

三年のときの担任がゆう子先輩の担任だったこともあり、

しばしば話に出ていたんだと―。

 

「さいはて慕情」の作曲は

J.C.が敬愛してやまない筒美京平サン。

そこは偶然でもなんでもないんだが

作詞の林春生サンとは四半世紀以上前に

TBSラジオ「森本毅郎スタンバイ!」主催のゴルフコンペで

一緒にラウンドしているのだ。

その数年後、林サンは病に倒れて亡くなられた。

 

先月、一年ぶりに酌交した馬主の半チャン。

無事マニラに到着し、目下ホテルで隔離中との連絡あり。

その際に共通の知人、NY在住のA子が帰国し、

浅草に棲んでいるとのこと。

語れば長くなるためハショるが

さっそく浅草で一席設ける段取りになった。

 

平日の昼下がり、待合せは「神谷バー」。

その前に1杯飲りたくて2時間も早くエンコ入りした。

乗ってきた台東区コミュニティバスの終点は松屋デパート。

「神谷」の店先を通過したとき、

チラリ見やると、シャッターが半分下りてるゾ。

 

コロ助野郎のせいでついに「神谷」よ、オマエもかァ!

あわてて駆けつけると何のこたない本日は火曜の定休日。

過去に百回も訪れていながらここ数年、週末利用が重なり、

曜日感覚が希薄になって木曜定休と勘違いしていた。

 

それじゃ何処にするべえか? 算段しながら歩くエンコの街。

仲見世・新仲見世の通行人は平常の4分の1程度。

最悪期は抜けてもまだまだである。

ちょくちょく利用する「ほていちゃん」に出向くと

開店は13時で30分も早かった。

 

真裏の「らぁめん めんまる」にドライの小瓶があるハズ。

ビールだけってわけにはいかないが朝めし抜きだったし、

此処のらーめんは他店の3分の2程度と、

小腹を満たすにちょうどよい。

何たってこのご時世に1杯330円だからネ。

 

細打ちややちぢれの麺に肩ロースチャーシュー。

シナチク・もやし・海苔まであしらわれている。

残念なのはトリガラの出汁不十分のスープだが

この値段で文句を言ったらバチが当たる。

卓上の黒胡椒をタップリ振り、後半は生酢を投入し、

そこそこ美味しくいただいた。

 

小瓶1本で切り上げ、「神谷」方面に戻る。

吾妻橋で隅田の大川を渡った。

 

=つづく=