このところ梅雨らしい空模様が続いている。
散歩に不向きな天気のせいで身体がなまってしまう。
その日の午後もそうだった。
地下鉄の階段を上がり、淡路町の交差点。
半年前に訪れた日本そば屋「まつや」の並びの数軒先、
インドカレー「トプカ」にやって来た。
レトルトをちょくちょくスーパーで見かけるが
「トプカ」の実訪は3年前の真夏以来だ。
その際、インド風ポークカレーを注文したら
インド人ママ(?)に
「スゴく辛いけどダイジョウブ?」―念を押されたが
「平気、へっちゃらヨ」―無謀なマネをしちまった。
結局、ブラックマヨネーズの小杉さながら
「ヒーハー!」
すさまじく辛く四苦八苦した悪夢がよみがえる。
当店のカレーは二通り、インド風と欧風がある。
J.C.はもっぱらインド派。
宗主国より植民地に寄り添っていたいからネ。
今回は最辛のポークを回避し、
インド人(?)のアンちゃんに辛さを確認したうえで
インド風マトンカレーにした。
ヒーハーながらも完食したんでもう何も怖くない。
いつものようにスープが先に出てきた。
和風かき玉にコショウが振り込まれている。
インドカレー専門店らしからぬスープで
お味のほうは可も不可もなく。
運ばれたマトンカレーは角切りの羊肉ゴロゴロ。
ほかにジャガ芋と生のトマト&オニオン。
ライスはジャポニカである。
だけど全体的に乾いている。
世の中、梅雨だってのにカレーにつゆがない。
干からびてはいないけど
汁っ気がほとんどなくキーマよりドライな感じだ。
よってライスとの絡みも悪い。
札幌発祥のスープカレーは
好みに合わず、むしろ嫌いだが
自分で作るカレーはわりかしヒタヒタに仕上げる。
いや、ソースっ気のないカレーライスは味気ないや。
卓上の福神漬&らっきょうに助けを借り、
どうにか食べ終えた。
戦前の風情を色濃く残す旧連雀町。
散策するも急に雨足が強くなり、
さっき上った階段を下り戻った次第であります。
「トプカ」
東京都千代田区神田須田町1-11
03-3255-0707