♪ ひとりで行くんだ 幸せに背を向けて
さらば恋人よ なつかしい歌よ友よ
いま青春の河を越え
青年は青年は 荒野をめざす ♪
(作詞:五木寛之)
ザ・フォーク・クルセダーズの歌った、
「青年は荒野をめざす」は1968年暮れのリリース。
そのとき東京の街にはピンキラの「恋の季節」、
クルセダーズの「帰って来たヨッパライ」が流れていた。
高校生だったJ.C.はもっぱら
パープルシャドウズの「小さなスナック」、
ザ・テンプターズの「エメラルドの伝説」を
口ずさんでいたけどネ。
それはそれとして熟年は上野をめざしていた。
なぜに上野をめざすのか?
そこに上野のお山があるからではない。
そこで冷えた生ビールが待っているからだ。
蔵前橋通り→タワービュー通り→春日通り
と来て、厩橋で隅田の大川を渡り、蔵前へ。
米の運搬に携わる馬たちの厩舎があった場所だ。
此処からだとエンコのほうがずっと近いが
選択肢が限られてしまう。
初心貫徹でノガミをめざした。
あとはひたすら春日通りを真っ直ぐに―。
JR御徒町駅のガードをくぐったところで右折。
アメ屋横丁に入った。
上野は元気だねェ、緊事宣なんか関係ねェゾ。
いつものように「ほていちゃん」に一直線。
ああだこうだと食いモンを取らずに済み、
生に集中できるのが何よりありがたし。
立ち飲みコーナーに身を滑り込ませ、
黒ラベルの中ジョッキと
胃に負担をかけないホタルイカ沖漬けを通した。
隣りとの間隔はほとんどナシだが
誰も口をきかないから問題もナシ。
中ジョッキを2杯飲み干して早々に立ち去った。
不忍池のほとりをめぐり、根津の町。
いや、この暑いのにずいぶん歩いたな。
ノドの渇きはいやせたものの、
おっと、身体は暑さを通り越し、熱くなってきたぜ。
たまたま通りすがった甘味処「芋甚」は渡りに舟。
大正末期創業のアイスクリームは懐かしのアイスクリンだ。
近所に棲んでた頃はよくアイス最中を買い食いした。
今日は店内でアベックアイス(バニラ&あずき)。
谷根千散策のおりには老若男女を問わずオススメである。
特に年配者は、かき氷の「ひみつ堂」なんかに
並んでたら熱中症になっちゃうからネ。
帰宅後すぐシャワーを浴び、
フリッジの缶ビールにまっしぐらでありました。
「ほていちゃん 上野店」
東京都台東区上野6-10-13
03-5846-6660
「芋甚」
東京都文京区根津2-30-4
03-3821-5530