2026年1月1日木曜日

第3962話 三つの巨星墜つ (その1)

謹賀新年!
今年は蛇のクネクネから転じ、
馬なりでパカパカと参りましょう。

一年の計は元旦にあり
そうは申しますが歳を重ねると
これからのことより、
これまでのことが
気にかかるものでございます。
年の初めに通り過ぎた蛇を
追いかけることにします。

昭和100年はスポーツ界にとって
大変な年であった。
野球・サッカー・ゴルフ。
日本の三大人気スポーツの巨星が
揃って逝ってしまった。

長嶋茂雄・釜本邦茂・尾崎将司。
三人の大スターが文字通り、
星になったのだ。
こりゃ、大変なことだ。

三ツ星レストランが
星を失うなんて
生易しいものではない。
単なる偶然とは
とてもじゃないが思えない。

J.C.には三人にそれぞれ、
浅からぬ思い出がある。
そこを語ってみたい。

★長嶋茂雄(享年89歳)

何度も雄姿を拝んだが
強く記憶に残るのは
1978年のクリスマス。
その当時は学生時代に
お世話になった、
東京プリンスホテルにて
糊口をしのぐ日々を送っていた。

五木ひろしのディナーショー。
長嶋夫妻のテーブル担当は
No1ウェイターのオカザワ君だ。
根っからの長嶋ファンは
あまり緊張することもなく、
むしろウキウキしていた。

メインディッシュの
牛フィレ・ポワレをサーヴする際、
食事の始まりからロゼワインを
召し上がられるご夫妻に
「長嶋さま、赤ワインを
 お持ち致しましょうか?」
ミスターは一瞬、
グラスを見つめて
「ん? あの、コレでいいです」
「かしこまりました」

=つづく=