2016年2月8日月曜日

第1290話 十年ぶりの中華そば (その2)

金曜日の当ブログでは
アップしたつもりのスナップ写真を貼付し忘れ、失礼しました。
あらためてご覧ください。
「一力」本体よりも隣接する初音小路が
いい雰囲気でございましょ?

それはそうと、やれタイガースだ、
これ琴奨菊だと、いったい何事やねん?
そうお思いの読者も少なくないことと推察します。
まあ、先をお読みくだされ。

一酌後、舞い戻ってみたら「一力」はもう閉店していた。
あっちゃあ! マイッたぞなもし。
でも当夜は空振ったものの、
そんなことであきらめるJ.C.ではあらしまへんのや。

およそ1週間後、
神楽坂を起点に水道橋、本郷、白山を経て
動坂下から道灌山下を抜け、
よみせ通りの商店街を歩き流すJ.C.の姿を見ることができた。
昔ながらの店舗が次から次へと消えて
カフェだのバーだのに変身してゆく。

それでも昭和の40年代にはほぼ見えなくなった
洋服の仕立て屋さんが1軒残っている。
ご主人がミシンを踏む姿が通りから見えたりもする。
自家製のうどんや焼きそばの”玉”を製造・販売する店もある。
むかしはどこの商店街にも1軒はあったものだがねェ。
カラオケの歌い放題やカラオケ教室みたいなのもけっこう目につく。
谷中の人々には歌好きが多いらしい。

よみせ通りのちょうど中ほどに位置するT字路を東に折れれば、
そこが谷中ぎんざである。
たかだか100mのチョー短い”ぎんざ”である。
精肉店が2軒あり、どちらも牛肉や豚肉の取り扱いより、
メンチカツの製造・販売に注力していて
週末ともなれば行列が形成されもする。
以前はもっと安かったような気がするが
現在は2それぞれ200円と230円だったかな?
大幅に値上げされたのではなかろうか。

CP悪く、味もイマイチのメンチを道端で頬張るカップルや
オバタリアン(死語か?)のグループを尻目に
夕焼けだんだんを上る。
時刻は13時を過ぎていた。

ダメならダメで仕方がないや、
そう思いつつ、一つ目の角から右手をのぞき見ると、
おう、暖簾が出ているではないの。
歓び勇んでというのではないけど、
とにかく胸は弾んでいたのだ。

=つづく=