2018年4月24日火曜日

第1856話 たった10秒のいたずら (その1)

それはちょうど10日前、4月14日のことだった。
たった10秒の時のいたずらに翻弄されたのは―。

  ♪  時のいたずらだね 苦笑いだね
    冷たい風が今 吹き抜けるだけ

    かわす言葉もなくて すれちがう心
    一人歩きだした 君を見つめて
    昔愛した人を 思い出しただけさ
    今さら言えないよ それは君だと

    時のいたずらだね 苦笑いだね
    冷たい風が今 吹き抜けるだけ  ♪

         (作詞:松山千春)

松山千春の「時のいたずら」は1977年晩秋のリリース。
自身3枚目のシングルは翌年の大ヒット、
「季節の中で」に続く重要な楽曲だった。
J.C.にとってこの曲は千春のマイ・ベスト。
例によってベスト〇〇をいきたいところなれど、
今話は先を急ぐこととする。

14日土曜日。
夜には仲間と湯島のピッツェリアで会食の予定あり。
動き出したのは16時過ぎだった。
夕食の前に神田の行きつけで
独りビールを楽しむ腹積もりでいた。

最寄りのメトロ駅改札を抜け、
都心方面に向かうプラットフォームに着くと、
ありゃ~、電車のドアが閉まらんとしている。
これは間に合わん。
あと10秒早く家を出てればなァ。

フツーは次の電車を待つところなれど、
フツーじゃないJ.C.は
かと言ってイジョーでもないんだけど、
次の電車の代わりに反対方面の電車を択んだ。
あとで判ったことながら、これが運命の分かれ道だった。

その日は北千住でわざわざ乗り換え、
東武伊勢崎線・五反野に到着。
駅から1分、この町きっての大衆酒場の暖簾をくぐった。
顛末はあとにゆずるとして1時間の滞在後、
メトロ日比谷線直通の電車で上野に戻り、
湯島天神へと歩いたのだった。

問題は翌日曜日に発覚。
予想だにしない事実を伝えてくれたのは
1通のメールでありました。

=つづく=