この日出没したのは都電荒川線・宮ノ前。
尾久八幡神社の前に位置しており、
そのまま駅名の由来になった。
駅前から続く宮前商店街を南下する。
何度か利用したとんかつ店、
「どん平(ぺい)」を通り過ぎてすぐ、
町中華「永新」に滑り込んだ。
先客たちの背中と入口のガラス戸の間が
ヤケに狭くてスレスレにつき、
蟹座生まれが蟹歩きの巻。
ワンオペの女店主は背丈も目方も大柄な人だ。
13時を回ったというのにけっこうな客入り。
八面六臂というか、孤軍奮闘といおうか、
ガス台に三つ並んだ中華鍋を駆使して
次々に料理を完成させてゆく。
腕っぷしも強いんだねェ。
先客がキリンラガーの大瓶を飲んでいる。
大瓶はラガー、中瓶はドライ。
あらかじめ調査済みだったが一応、
「ビールはキリンだけですか?」
「ええ、スーパードライは朝来たばかりで
まだ冷えてないんですヨ」
「(チッ)じゃ、ラガーを」
もちろんチッは発声しない。
レバニラ炒めを量少な目でお願いする。
それでもけっこうなボリュームだった。
あとで麺類を目論んでいるけど
果たしてたどりつけるのかい?
自分で自分に問い掛けたが
横着を決め込んだか、返事はなかった。
レバニラ半ばにしてラガーを飲み終え、
冷えた月桂冠の1合瓶にチェンジ。
京都・伏見の酒である。
レバニラの残りで月の桂を飲み干し、
そろそろ締めにしたいが
ストマック・キャパに大した余裕は無い。
壁にちびっ子ラーメンというのを見つけた。
お子様専用だろうか?
太腕女将に訊ねたら作ってくれると云う。
これならイケる、お願いした。
醤油スープに中太ちぢれ麺が半玉くらい。
具材は肩ロースチャーシュー1枚に
わかめとナルト、シナチクは不参加だ。
まあまあの出来映えながら
オッサンの締めにはちょうど好かった。
帰りは宮前商店街をさらに南下。
尾久本町通り・尾久銀座を経由し、
赤土小学校前で日暮里・舎人ライナーに乗車。
ヒマだから舎人公園にでも行くとしよう。
「永新」
東京都足立区西尾久2-1-15
03-3800-0735