2025年2月20日木曜日

第3737話 足立市場で 朝昼兼食

この日はマンションの水回り点検とやらで
立ち合いを管理人のオバちゃんに任せ、
早い時間に住まいを脱け出た。

ブランチだから築地にでも行くか?
いや、ちょいと待て・・・。
千住大橋のたもと、足立市場にしよう。
此処は芭蕉が「奥の細道」へ
一歩を踏み出したスタート地点である。

10時前に到着すると、
人気店「とくだ屋」には10人余りの列。
みんな海鮮丼や市場めし定食が
目当ての馬鹿者、もとい、若者たちだ。
朝から化けモノ、もとい、生モノを
食べる習慣のない J.C.は
お隣りの「しいはし食堂」の暖簾をくぐる。

先客は単身のオッサン1人にカップル1組。
余裕で4人掛けに落ち着いた。
丸20年ぶりの訪れである。
一時期、店を閉じていたが
常連客が引き継ぎ、再開したそうだ。
オススメの定食が並ぶ黒板を
まずは紹介しておきましょう。

赤崎産カキフライ     1800円
カキフライとまぐろぶつ  1900円
アジとホタテのフライ   1500円
きんきの塩焼き      2000円
しゃけカマ焼きとたこぶつ 1550円
こんなところだ。

シーズンたけなわでもあるし、
大船渡湾の赤崎産があると聞けば、
カキフライしか選択肢はないネ。
赤崎は三年物の牡蠣しか出荷しないんだ。

大粒にドッサリ来られたら持て余すので
朝から生モノは御免と言っときながら
上から二番目を半ライスで通しちまった。
まぐろぶつ程度なら許されるでしょうヨ。
ドライ中瓶にお通しは切りこぶ佃煮。

上物のカキフは2粒、ぶつは9粒もあった。
カキは問題なくいただいたけれど、
ぶつには相当な頑張りを要した。
アオサの味噌汁と半ライスを平らげ、
朝昼兼用を無事食了。
中瓶も2本飲んでごちそうさま。

旧日光街道を北千住駅へ歩く。
この街のマイ・ブレイクルーム、
「幸楽」のカウンターに滑り込み、
ドライ大瓶とデンキブラン。
そして珍しい石垣鯛刺しが美味し。

白身の刺身がいつも何種類か揃う当店。
ツラいことがあったとしても
悲しみはとまるけど、お刺身がとまらない。
杏里の歌声が聴こえてきたものの、
浪花の小姑が五月蠅いため、
今話は自重しておきます。

「しいはし食堂」
 東京都足立区千住橋戸町50 足立市場内
 03-3879-2806

「大衆酒蔵 幸楽」
 東京都足立区千住2-62
 03-3882-6456