2020年12月3日木曜日

第2538話 西ヨーロッパを飲み歩く

近くに行ったので、かねてより気にとめていた、

東上野のカフェ・バー「アンドラ」に立ち寄った。

カウンターのみ8席ほどの店内に

先客はカップルと単身女性の計3名。

店主とせがれが切り盛る。

 

さっそくのビールは苦手な銘柄しかなく、

思い切ってヒューガルデン・ホワイトを。

大麦&小麦を使った白ビールだ。

この日も昼めしが遅かったため、美味少量を心がけよう。

 

パラパラッとメニューをめくって

おっ、エスカルゴときましたか―。

渡りに舟(ごめん、目タコですよネ)とお願いする。

店主、バツが悪そうに

「えっと、今日はちょっとエスカルゴが・・・」

「あっ、いいッス、いいッス、そいじゃあ・・・」

「オードヴル3種盛りはいかがでしょう?」

「お願いします」

 

前菜が来る前にベルギーの白ビールはなくなり、

ペルノーの水割りにチェンジ。

整ったオード3点はかくの如し。

 

プアマンズ・キャヴィア

〆さばのセヴィーチェ

ヤゲン軟骨の白ワイン煮

 

最初のは茄子の粒々感を活かした、

貧乏人のためのキャヴィアもどき。

セヴィーチェは中南米で食べられるサカナのマリネ。

酢の代わりにレモンやライムが使われる。

 

いや、なかなか本格的だった。

訊けば、もともとは渋谷の公園通りで

ビストロを営んでいたという、な~るほど。

 

J.C.が今通う不動前のヘアサロンは

もともと公園通りの坂上にあった。

ビストロはその真裏だったとのこと。

へえ~っ!奇遇ですネ、てなもんでハナシに花が咲く。

 

お仕舞いに玉ねぎのキッシュを1切れと

スペインのシェリー酒、アモンティリヤードを1杯。

これでベルギー・フランス・スペインと

西欧諸国を飲み歩いたことになる。

 

お腹もちょうどよい具合。

今宵は上野駅構内のブックストアに寄って

はしご酒は差し控えましょう。

スガちゃんみたいにネ。

 

「アンドラ(ANDRA)」

東京都台東区東上野5-13-7

 03-3847-8418