ここ数ヶ月、とりわけ5月に入ってからは
自由になる時間が格段に増えた。
10年近くブランクのあったTSUTAYAに出向き、
あらためて会員登録をする。
するとTカードを発行されてこれが会員証。
TカードはTSUTAYA発祥だったんだねェ。
すっかり忘れていたが遅ればせながら再確認。
取りあえずDVDを旧作ばかり3枚借りて近所でランチ。
訪れたのは西日暮里店だから
「はってん食堂」がなじみだが
ビールを飲めないのに行っても意味がない。
東北本線のガード下に店頭メニューの写真が
旨そうな中華そば屋があり、繁盛している様子。
吸い込まれるようにして「伊蔵八
本店」に入った。
選択肢は五つ。
中華そば 鶏の濁りそば 比内地鶏だしの中華そば
つけそば 麻婆豆腐ライス
どの店でも初訪問時は正統派の中華そばを注文する。
つけそばを食べる習慣はないし、
麻婆豆腐に惹かれることもない。
鶏の出汁は大好きだが、やはり初回なので見送った。
整ったどんぶりを一目見て、さかなクンじゃないがギョ、ギョ。
スープの色にびっくりしたのでギョざいます。
イカスミでも溶かし入れたようにセピア色だ。
すかさず郷ひろみが歌い出した。
♪ “セピア色した映画が好き
やさしくて哀しい愛があるから―“
スクリーン見つめて 濡れたその頬を
僕の肩に 押しあてていたね ♪
(作詞:山川啓介)
バーティ・ヒギンズの「カサブランカ」をカバーした、
「哀愁のカサブランカ」は1982年4月のリリース。
ここから郷ひろみの洋楽カバーが始まる。
それはおいといて、熱いスープを一匙すすった。
ファースト・アタックはまぎれもない魚介。
続いて鶏・豚・椎茸・昆布の絡み合いらしいが
何とも複雑怪奇、思わずウッときた。
コレは好きじゃないな、失敗しちゃったな。
中細ストレート麺をリフトアップする前に
卓上の黒胡椒で臭い消しを図ると少しはマシになった。
気を取り直して麺に取りかかる。
おう、おう、こりゃずいぶんと固茹でだゾ。
=つづく=