2026年8月26日水曜日

第4170話 馬に蹴られ 生に癒され

行きつけそば屋に蹴られた翌日。
ブランデーの調達に湯島へ。
その前の昼食で苦労した。
気に入り店はみな順番待ち。
カレーの老舗「デリー」なんざ
10人以上の行列と来たもんだ。

広小路の交差点そばに以前、
一度だけ利用した居酒屋、
「祭家 夢吉」がある。
ガラス越しに中を覗いて
空席を確かめ、ステップ・イン。

日中はハッピー・アワーにつき、
お飲み得のドライ中ジョッキを。
メニューにサッと目を通し、
霜降り馬刺し(980円+)に
白羽の矢を立てた。

2杯目を楽しんでいると
馬刺しが着卓。
ゲッ! 何だヨ、コレ?
何処が霜降りなんだヨ!
霜降りどころか赤身でもなく、
ずいぶん黒ずんじまって
これじゃ黒身だぜ!
オマケに半解凍のルイベ状態。
馬いワケ、もとい、
旨いワケなど、あるハズもない。

最初の一皿に蹴り飛ばされた思い。
昨日の行きつけといい、
何か最近、悪いことしたかな?
チューブの生姜とニンニクに
不満ながらも助けを借りて
咀嚼&嚥下の繰り返し。
舌が味わういとまとて無し。

厨房の責任者を
呼びつけたくなったが
どうにか思いとどまった。
生だけはいつも通りの旨さで
馬に蹴られた我が身を慰め、
癒してくれる。

ざるそばも半分食べ進んだが
哀れ、向こう正面で
落馬の憂き目を見る。
これなら市販の乾麺を
茹でたほうがよほどマシだ。

前回はそれなりの店と思ったが
ここまでヒドいとはー。
吉と出るのが夢と終る、
「夢吉」だったのだ。

こりゃ、どう考えても
ネバー・カム・バック。
口直しの飲み直しにどこぞへ
行かねばならぬ、
行かねばならんのだァ~!
「大利根無情」の平手造酒を
気取って店をあとにしたのです。

「祭家 夢吉」
 東京都文京区湯島3-40-7
 03-6284-4081