「華麗なる一族」の4日前には
「不毛地帯」(1976 芸苑社)を鑑賞。
二次防・主力戦闘機の選定に絡む、
大手商社と政府との駆け引きは
実話のロッキード事件をほうふつとさせた。
配役は男優陣が、仲代達矢・丹波哲郎・
田宮二郎・山形勲・小沢栄太郎・日下武史。
女優は、八千草薫・秋吉久美子・藤村志保。
そして神保町ブックフェス二日目の日曜日。
今回観た特集の3本目が
「白い巨塔」(1966 大映)。
大学医学部を舞台に医学界の内幕を暴き、
大きな社会的反響を呼んだ。
俳優・田宮二郎の代表作ともなったが
原作者の山崎豊子は当初、
仲代達矢に主役をオファーしたものの、
演劇関連とスケジュールが折り合わず、
田宮にお鉢が回り、彼の大飛躍につながる。
キャストは男優陣が
田村高廣・東野英治郎・滝沢修・加藤嘉・
小沢栄太郎・下條正巳・船越英二。
女優は、小川真由美・藤村志保。
J.C.は真由美の大ファン。
あらためて彼女の魅力に魅了される。
書き遅れたが今回観た3本の映画は
すべて山本薩夫がメガフォンをとった。
とりわけ「白い巨塔」は出世作になり、
政治社会派ドラマの巨匠としての
礎(いしずえ)を築いた。
薩夫を名乗るくらいだから彼は薩摩隼人。
俳優の山本學・圭兄弟の叔父に当たる。
山崎の小説は大阪の商家を舞台とするもの。
大病院や大企業を扱うものが二本柱だが
印象深いのは中国残留孤児を描いた「大地の子」。
NHKのドラマになって日本国中の涙を搾った。
未観の方はTSUTAYAへ直行をおすすめしたい。
特集もあと2日間。
「白い~」と「華麗なる~」を残すばかり。
11月2日より「少年サンデー65周年記念」が
控えているものの、まったく興味ナシ。
9日からは「映画に生きる 田中絹代」が始まる。
こちらは何本か観ることになろう。
さて、終映後、ブックフェスを冷やかす。
冷やかすだけではクソの役にも立たない。
何冊か買っていこうかー。
手にしたのは松本清張の時代小説集、
「彩色江戸切絵図」と「紅刷り江戸噂」。
ともに講談社文庫だった。
晩酌後、ベッドに潜り込んで読み始めたら
面白いのなんのっ!
気がつけば夜が白々と明けておりました。