2024年10月28日月曜日

第3654話 そのとき 小学五年生 (その2)

この先には荒川が流れる江東区・東砂。
町で人気の「高龍軒」に独り。
店を仕切る三姉妹の長女は厨房で孤軍奮闘。
料理を作るのは彼女一人だけだ。
どちらが次女でどちらが三女か判らんが
二人はフロアを担当する。

ラーメンに大きなももチャーシュー1枚。
あとはシナチク・ナルト・海苔。
昔ながらの中華そばは好みにジャスト。
チャーハンは玉子・ナルト・ネギに
チャーシューがちょっぴり。
てっぺんにグリーンピースが2粒鎮座する。
際立つものとてないにせよ、
心と舌を和ませる懐かしの中華に満足の巻。

帰りがけ、富賀岡八幡宮に参拝。
裏手にかなり立派な富士塚があった。
当宮から勧請された、
深川の富岡八幡のほうが繁栄しているが
南砂町と門前仲町、
地の利の差だけではあるまい。

元八幡通りをちょいと戻り、
丸八通りを右折して北上。
先刻、乗客たちの背中を見送った、
砂町銀座を反対の東側から入る。
こっちは出口と呼ぶのが正しいかもネ。

目当ては手づくりの店「さかい」。
しゅうまい&ぎょうざが名物ながら
好物は肉々しさ皆無のしゅうまい。
ところがどっこい、シャッターが降りている。
貼り紙が1枚。
 八月末で閉店いたしました
 五十六年間永い間ありがとうございました
       店主
ガッビ~ン!
繁盛店がこんなことになるとは!
夢破れて山河あり、障子破れてサンがあり。
空しく砂町銀座をトボトボトボ。

仕方ないからチャーシューメンの旨い、
「永昌園」の店頭でシャーピンを1枚購入。
漢字では飴餅と綴る、
餃子の餡が詰まったおやきは晩酌のつまみ。
”飴”、”餃”、”餡” の三文字が
ゴッチャに入り混じり、ややこしい。

そろそろガス欠症状が出て来た。
当銀座の人気店「銀座ホール」へ。
およそ10年ぶりの訪問である。
生ビールを通すとグラスは
化学の時間のビーカーみたいなカタチ。
ノドを歓ばせるために2杯飲んだ。
お通しの大根煮が好い味付け。

さて、これからは?
横十間川と小名木川が交差する歩行者専用橋、
クローバー橋を渡り、
猿江恩賜公園に往きつきましたとサ。

「高龍軒」
 東京都江東区東砂8-3-9
 03-3646-0651

「永昌園」
 東京都江東区北砂3-36-19
 03-3649-3738

「銀座ホール」
 東京都江東区北砂3-33-20
 03-3644-6354