2024年10月31日木曜日

第3657話 5軒の「小倉庵」を制覇 (その1)

南大塚は三業通りの「小倉庵」に
行きつけてからというもの、
他の「小倉庵」が気になって仕方なく、
都内の同名店を虱つぶしと相成った。

南大塚の2軒はすでに紹介したから
今回はまず巣鴨にもあった「小倉庵」。
巣鴨といっても地番は北大塚で
最寄りは都営荒川線・巣鴨新田。
終点三ノ輪橋に向かい、大塚から一つ目だ。

入店は昼めし真っ盛りの12時15分。
待たずに座れたが立て混んでいる。
「小倉庵」は何処へ行ってもビールはキリン。
此処もラガーのみだが仕方なく発注に及ぶ。
たくあんと白菜漬けが付いて来た。

品書きをつぶさに眺めたが何の変哲もない。
たまにはけんちんそばでもと思ったものの、
いや、待て、待て、慣れないことをすると
失敗の確立が跳ね上がる。

思い直して壁の品書きに目を移す。
かつ丼セットや玉子丼セットなど
卓上メニューに無いものが貼り出されている。
もりそばも少な目だと聞いて
ミニ玉子丼セットをお願いした。
めったに頼まないというか
人生たった数回目の玉子丼。

周りは近隣のOL&リーマンに
オジさん&オバちゃん。
年恰好や性別に偏りが見られない。
都内で訪れた「小倉庵」は
大塚三業通り、大塚銀座、東上野に続き、
4軒目になるなか、当店はいたってフツー。
これ以上ないくらいの典型的な町そば屋だ。

セットが運ばれた。
あれれ、さっきつまんだ、
たくあん&白菜漬けがまた来たヨ。
まっ、これは町そばにありがちなこと。
黙って食べりゃ、それで済むことサ。
そばはコシが残ってまずまず。
つゆも特筆に値せずとも水準に達している。

そば湯をいただきながら日本酒の1合瓶に
 "飲指" が動きかけたところをこらえた。
スッと立ち上がり、勘定は1350円。
今どき中瓶500円はずいぶん良心的だこと。

午後の散歩は何処へゆこうかー。
取り合えず巣鴨新田の停車場に赴き、
早稲田行き、三ノ輪橋行き、
先に来た方に乗り込みましょう。

「そば処 小倉庵」
 東京都豊島区北大塚2-23-2
 03-3910-6392