2024年10月1日火曜日

第3635話 昔のパン屋で買ってます (その1)

バゲットやクロワッサンなら
大きな街でブーランジェリーを利用するが
日本のパンとなれば、
小さな町に昔からあるパン屋が御用達だ。

この国は外国から取り入れたものに対し、
改良に改良を重ねて別物に仕立て上げる。
欠点だらけの日本人の大きな長所であろう。

てなこって、今話は愛する日本のパン屋。
東京のマイベスト3の紹介です。
その前に歌う映画スター、
小林旭に1曲歌ってもらいましょう。
題して「昔のパン屋で買ってます」。

♪ 上野にいるときゃシミズに立ち寄るの
  入谷じゃスギウラ顔出すの
  谷中リバティ戻ったその日から
  あらたなお店をさがしているわ
  昔のパン屋で買ってます   ♪
  (作詞:J.C.オカザワ)

食事代わりの調理パンに加え、
甘党のために菓子パン、
3軒それぞれのオススメを紹介します。

「シミズパン」は東上野、
かっぱ橋本通り沿いにある。
創業は1950年、J.C.より1歳年上だ。
ちょうど5年前にこの店を見つけたとき、
小躍りしたものである。

調理パン・・・野菜パン
菓子パン・・・三色パン 

野菜パンは野菜のドッグ。
キャベツの繊切りにきゅうりとトマト1切れ。
コールスローとは異なり、
昭和の味付けが舌に懐かしさをもたらす。

他にも昔のパンがズラリと並び、
驚きは大きなメンチカツのバーガーで
”パン屋の食堂” と名付けられていた。
何て名前を付けるんだい!

子どもの頃に棲んでいた、
大田区・大森のパン屋で
三色パンは三ツ島と呼ばれ、
中身は、あんこ・ジャム・クリーム。

子ども心にも1個で3回、
美味しさを味わえる三ツ島は魅力的だった。
当店のは、あんこ・チョコ・あんずジャム。
あんずジャムが珍しい。

=つづく=