2024年10月9日水曜日

第3641話 「点と線」で飲み放題 (その2)

東京駅正面の新丸ビル。
その地下の「ポワンエリーニュ」に独り。
周りは女子ばっかりだ。
アッシ・パルマンティエと5種のパン。
あとは冷たいゴボウのポタージュに
にんじん&サニーレタスのサラダ。

飲みものはイタリアの生ビール。
モレッティよりスッキリしているため、
気に入りの銘柄、ペローニである。
300ccくらいのグラスで来たから
立て続けに2杯、さらにもう1杯。

食事が中盤に差し掛かる頃、
グラスの赤ワインを1杯所望した。
うむ、これはボルドー系だな。
好みじゃないが、まずまずの味わいだ。

赤を飲み干し、食事も終えて
ボトルの並ぶ棚を見上げた。
ん? サザンカンフォートか?
最後に飲んだのはいつだったかな?
NY時代だから少なくとも26年は経つ。

”南部の歓び” を意味するこのリキュールは
ルイジアナ州ニューオリンズ生まれ。
バーボンウイスキーにフルーツと
ハーブを混入して製造される。
うむ、懐かしさがノドを滑り落ちてゆく。

次はサザンカンフォートの隣りに
並んでいたドランブイ。
かつて行きつけた銀座のバー、
今は無き「A」でときどき飲んだ。
スコッチと合わせたカクテル、
ラスティ・ネール(錆びた釘)が好きだった。

ドランブイはモルト・ウイスキーに
蜂蜜・ハーブ・スパイスを加えて造られるが
蜂蜜はヒース(エリカ)の花から
採られたものに限られる。
ほうら、西田佐知子が歌い出した。

♪ 青い海を見つめて 伊豆の山かげに
  エリカの花は 咲くという
  別れたひとの ふるさとを
  たずねてひとり 旅をゆく
  エリカ エリカの花の咲く村に
  行けばもいちど 逢えるかと・・ ♪
   (作詞:水木かおる)

「エリカの花散るとき」は
1963年のリリース。
西田佐知子は好きな歌手で
彼女の歌唱力をワンランク落とすと、
いしだあゆみになるが、あゆみも好きだ。
二人の鼻にかかった歌声が
耳に快感、心に温もりをもたらすのです。

「ポワンエリーニュ」
 東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸ビルB1
 03-5222-7005