2013年9月26日木曜日

第673話 「酔来軒」再訪の夜 (その2)

よこはま橋商店街の南側入口にある「酔来軒」に独り。
板橋区からやって来る仲間を待ちながら
小上がりで生ビールを飲み始めたところだ。
そこへ店主がサービスしてくれた2切れのチャーシューは
紅麹で赤く縁取られた正統派、これが滋味たっぷり。
彼の気配りに心から感謝のJ.C.であった。

そうこうするうち5人組が到着した。
揃って生ビールで乾杯し、宴の始まり、はじまり。
さっそくくだんのチャーシューと、
これも必注の前菜三点盛りをお願いする。
前菜の内容は、皮蛋(ピータン)、ハチノス(牛の第二胃)、
小海老の天ぷら、実にニクい取合わせだ。

中ジョッキを4杯飲み下し、甕出しの紹興酒に切り替えた。
料理を追加しなければ―。
店独自のトマト肉団子はミンチの中にプチトマトが忍ばせてある。
ユニークな一品はあわてて食べると口内を火傷する。
綺麗なバラにはトゲがあり、可愛いトマトにゃ熱があるのだ。
それぞれに好みのものを頼んだ結果、卓上に並んだのは
餃子・揚げワンタン・大根餅など廉価なものばかり。
やれやれ、老い先さして長くもないのに板橋区民は庶民的だぜ。

締めには当然、酔来丼。
そのすばらしさを伝えるために
「FRIDAY」の記事をそのまま貼り付けてみます。

 今年最大の発見は「酔来軒」の酔来丼だ。
 誕生したのはおよそ13年前。
 チェーン店の牛丼が隆盛を極めていた時代に
 「街の中華屋ならではの、
  安くてボリュームのある丼をこしらえよう」と考案された。
 今では昼めしどきに客の8割が注文する一大人気商品に成長した。

 具材は自家製の焼き豚とシナチク、味付けもやしに刻みねぎ、
 そして中央に鎮座まします半熟目玉焼き。
 この五人囃子が丼をこれでもかと囃し立てる。
 直前に胡麻油、醤油ダレ、練り辛子を合わせ掛け、
 ビビンバのように混ぜていただくのが王道ながら、
 J.C.は具の2/3ほどをビールのつまみとし、
 残りをあまり混ぜずにごはんのおかずとするのが好みだ。

 酔来丼ただ一品で「酔来軒」のすばらしさを確信し、
 後日仲間を誘って小宴を張った。
 中には千葉の奥から東京を縦断して来た参加者もいて、
 小言の一つも出たものの、飲むほどに食べるほどに揃って破顔一笑。
 2時間掛けて窯で焼かれる焼き豚が白眉で、
 焼き豚6枚入りのスペシャル酔来丼(850円)も超オススメ。
 中華街ぱっかりが横浜ではナイあるヨ。

楽しい横浜の一夜は、あっという間に更けていったのでした。

「酔来軒」
 神奈川県横浜市南区真金町1-1
 045-231-6539