2013年9月27日金曜日

第674話 あご出汁の五島うどん

 ♪ 会えば別れが つらいのと
   泣いてすがった 思い出の
   小雨そぼ降る 石畳
   あなたと二人 濡れた街
   あゝ ここは長崎 中の島ブルースよ ♪
            (作詞:斉藤保)

内山田洋とクールファイブの1975年のヒット曲「中の島ブルース」。
歌詞は札幌(1番)、大阪(2番)と来て、長崎(3番)にたどり着く。
もともとこの曲は歌志内炭鉱の社内バンドが
秋庭豊とハローナイツとして全国デビューをはたしたときのナンバー。
北海道だけに舞台は札幌だったところにに大阪と長崎を追加したのだ。
ときに1973年のことだった。

てなわけで、やって来ました長崎の街。
と言いたいところなれど、実際に訪れたのは
お婆ちゃんの原宿、巣鴨の地蔵通りだ。
とげぬき地蔵こと、萬頂山高岩寺のすぐそばに
1軒のうどん屋があり、その名も「ここは長崎」、
もとい、「ここ・長崎」という。
たぶんに「中の島ブルース」の歌詞を意識したネーミングだネ、これは。

何ヶ月も以前、ひかりTVで
「ぶらり途中下車の旅」の再放送を観ていたらこの店が登場し、
あご出汁(飛魚ダシ)の五島うどんがとても美味しそう。
以来チャンスを狙っていた。

物販を兼ねた店舗はとってもコンパクト。
営業時間は10時―18時で、うどんが食べられるのは11時―17時のみ。
さっそくお願いしたのがコレである。
飛魚だし冷かけうどんは650円

ややっ、こりゃまたずいぶん少ないねェ、他店の半分くらいの量しかないヨ。

少食のJ.C.だからよいものの、
若手のガッツリ派だったら天井を見上げて嘆くだろうなァ。
箸を手にとり、ツルツルッとやってみる。
ふ~む、うどん自体は好きなタイプだけれど、
つゆはアッサリしすぎるきらいがないでもない。

讃岐・稲庭・五島を集めて日本三大うどんと称するそうだ。
つゆに限ってはこの五島うどんがもっとも薄味。
そういえば以前はティーバッグのあご出汁で
よく味噌汁を作ったっけ・・・。
だんだん手に入りにくくなって、いつの間にかやめてしまったが
過ぎ去りし昔をほっこりと思い出した。

今度、あのティーバッグを見つけたら
懐かしの味噌汁を再現してみよう。
そのときの実(み)は三つ葉と木綿豆腐でいこうかな?
いやいや、この時期のことだ、茗荷と秋茄子だネ、やっぱり。

「ここ・長崎」
 東京都豊島区巣鴨3-38-4
 03-6426-2717