2025年1月13日月曜日

第3709話 わが人生 邦画ベスト10

先週、市川雷蔵の「弁天小僧」が今まで
観て来た邦画中ベスト3と書いたら
何人もの読者から便りが届きました。

曰く、
・私も観たがスゴい映画だった!
・ベスト3のあと2本は何と何?
・お得意のベスト10をやっちゃえばー
ご希望にお応えしましょう。
ベスト10いきます。

ただし、ときどきで順位が入れ替わるため、
トップ5セカンド5ということで
順位はあえて付けませんでした。
ご理解を。
監督、主役、助演、寸評も添えときました。

=トップ5=
「椿三十郎」(東宝 ’62) 
 黒澤明 三船敏郎・仲代達矢・加山雄三
 黒澤のベスト。菊島隆三の脚本もあっぱれ。
「弁天小僧」(大映 ’58) 
 伊藤大輔 市川雷蔵・勝新太郎・青山京子
 ラストの御用提灯の波が映像美を見せつける。
「博奕打ち 総長賭博」(東映 ’68) 
 山下耕作 鶴田浩二・若山富三郎・藤純子
 三島由紀夫のあの死に方はこの映画のせい。
「男はつらいよ 奮闘篇」(松竹 ’71)
 山田洋次 渥美清・榊原るみ・森川信
 寅さん留守でも信おいちゃんが笑わせる。
「嵐を呼ぶ男」(日活 ’57)
 井上梅次 石原裕次郎・北原三枝・青山恭二
 裕次郎&三枝の最高作。結ばれるワケだ。

=セカンド5=
「切腹」(松竹 ’62) 
 小林正樹 仲代達矢・三國連太郎・岩下志麻
 仲代、一世一代のセリフ回しに驚嘆。
「蒲田行進曲」(松竹 ’82)
 深作欣二 風間杜夫・平田満・松坂慶子
 笑いと涙、同時に両方やって来る。
「復讐するは我にあり」(松竹&今村プロ ’79)
 今村昌平 緒形拳・三國連太郎・小川真由美
 浜松競艇場のシーンは全映画中ベストショット。
「砂の器」(松竹 ’74)
 野村芳太郎 丹波哲郎・加藤剛・緒形拳
 現代の浄瑠璃、ここに完成を見る。
「昭和残侠伝 死んで貰います」(東映 ’70)
 マキノ雅弘 高倉健・池部良・藤純子
 何と云っても殴り込みだよ、健さんは。

別段、忖度したわけでもないのに
トップ5は映画製作大手5社が
上手いこと分かち合うカタチになりました。

それに比べてセカンド5は松竹の独壇場。
松竹と相性がバッチリみたいだから
いっそ岡澤を梅澤に改称しようかしらん?