2025年1月3日金曜日

第3703話 辰年を ツキノワグマで 締めくくる (その1)

2024年最後の外食は豊島区・要町。
メトロ有楽町線で池袋の一つ先だ。
この路線が開通する前。
も一つ先の千川駅が出来た辺りに
わが母校、都立板橋高校があった。

いや、今も生き残ってはいるが
偏差値はミサイルに攻撃された、
航空機の如くに急降下して
クズ高校に堕したと聞き及んでいる。

悪名高き都立高の学校群制度。
その第一期生のわれわれがせっかく
真っ当な高校にレベルアップしたのに
すべては水泡に帰してしまった。

高校2~3年時の GFは
巣鴨とげぬき地蔵脇の米屋の娘。
授業が終わるとよく2人して
千川の校舎から要町を経て池袋まで歩いた。
ほとんど毎日のことだから
同じ道筋では退屈する。
十通りはルートを開拓したんじゃないかな。

さように思い出深き要町。
ふた月ほど前、この町の「小倉庵」に
出向いた際、近くで通りすがったのが
四川を中心とした中国料理店、
「福満苑 鼓楼(フクマンエン グーロー)」。

今の時季、ジビエの提供があるので
たまには食べてみようか?
そんな気になった。

以前、ジビエは大好きだったが
自分で生き物を飼うようになってから
自然界に棲息する物を口にするのは
なるべく避けるようになった。
じゃあ、牛や豚ならいいのか? ってか?
そうこられちゃ、返す言葉はないけどネ。

細長い店舗の一番手前、
入口からすぐの四人掛けに促された。
小姐に赤星中瓶をお願いして
菜譜をじっくりチェックする。
全6品のジビエ料理はかくの如し。

熊肉スライス四川辛味ソース 1800円
熊の四川麻辣煮 4200円
熊肉とごぼうのにんにく炒飯 2000円
鹿スペアリブ衣揚げ香辣風味 3000円
鹿赤身ステーキ発酵唐辛子ソース 3600円
野猪(イノシシ)酸白菜春雨煮 3600円

熊肉スライスに白羽の矢。
辰年の締めくくりを熊さんに託したのだ。
そしてもう1品。
ピータンと塩玉子のテリーヌをお願いした。

=つづく=