旧友・K美と十数年ぶりで飲むことになった。
J.C.が大学に入った年、1970年のことだが
東京駅構内にある東京ステーションホテルの
コーヒーショップでバイトをしていた。
彼女はそのときの同僚である。
コーヒーショップといっても
和食・洋食・中華・喫茶と何でもござれ。
2階から1階ホールを見渡せ、
レトロにして素敵な空間だった。
あんな店舗はもう二度と生まれないだろう。
14時に御徒町駅前の吉池本店ビル9階、
「吉池食堂」で落ち合う。
ピークをわざわざずらしたのに
満席で整理番号を取らされる羽目にー。
当店はジジババ中心に超人気なのだ。
幸い5分で眺めのよい卓に案内された。
注文システムは大嫌いなタッチパネル。
案内嬢がまだ脇に立っていたので
利用しない手はない。
ドライ中瓶をお願いし、注ぎ合って乾杯。
久しぶりに会う相手とは何はともあれ、
思い出話に花咲か爺さん。
あらためてK美に歳を訊ねたら
J.C.より1年遅れだが
早生まれで同学年と判明した。
つまみは本まぐろ山かけを取ってやり、
あとはメニューとにらめっこ。
「吉池」は道東の別海町に
加工工場を持っている。
そこで生産された桜ますの開きに
白羽の矢を立てた。
これが2100円でかなりのサイズだ。
二人して頑張ったものの、
とうとう食べ切れなかった。
おかげで他の料理に手も口も回らなかった。
まっ、よしとしよう。
相方が富乃宝山のお湯割りに
切り替えるってんで同じ宝山なら
お湯割り向きの吉兆宝山を勧める。
富乃はロック、吉兆は湯割りがいいんだ。
当方はずっとビールを飲み続け、
レシートを見たら5本も付いていた。
我ながら飽きずによく飲むヨ、ジッサイ。
滞空2時間半で追い立てられ、
向かいの直営店「味の笛」へ移動。
こちら麒麟山の冷たいの。
あちら八海山の梅酒お湯割り。
つまみはナシ。
18時前にはお開きと相成りました。
「吉池食堂」
東京都台東区上野3-27-12
御徒町吉池本店ビル9F
03-3836-0445
「味の笛 本店」
東京都台東区上野5-27-5
03-3837-5828