2026年8月28日金曜日

第4162話 もりを手繰りに「まつや」再訪

翌週、「まつや」に舞い戻った。
池波正太郎翁は
「酒を飲まぬくらいなら
 蕎麦屋には入らぬ!」
とまで言い切ったが
入ればちゃあんと
そばを手繰っている。

先週の J.C.は酒を飲んだが
そばは食べなかった。
これでは翁の
「これ J.C.、そちもなかなかの
 阿呆よのぉ!」
そんな誹(そし)りが
耳元に届いて来そうだ。
くわばら、くわばら。

でもって今日は
いただきますとも。
よって再訪と相成った次第なり。

開店前の10時50分に到着すると
すでに8人待ち。
猛暑日になることは確定的。
あたる陽射しが半端ではない。
待ってるだけで一汗かいた。

そのせいもあって
ドライ大瓶に精一杯、
ノドを鳴らされた。
J.C.にとって世の中に
これ以上美味いものは皆無。
この瞬間のために日々、
生き抜いていると言っても
過言ではない。

瞬く間に2本目突入。
この時点でお通しのそば味噌は
まだ手付かずのまま。
2本目は残されたそば味噌と
今日もまた葉わさびで愉しむ。

続いて菊正常温と
やきとりを塩でお願い。
もも肉6片に白ねぎ4片。
脇には粗塩、練辛子、
レモンスライス、パセリ。
美味いねェ、嬉しいなァ。

菊正は1合にとどめ、
すみやかにもりを通した。
100円だか150円だかの
有料生本わさびもちゃんと
お願いしてネ。

しなやかなそばに
甘みを内包したつゆ。
かなりの人気を誇るそばゆえに
美味くないわけがない。
かといって特段に
舌を唸らせるのでもない。

最後に当店謹製のゆず七味を振り、
満足して湯桶のそば湯を注ぐ。
お勘定は津田梅子女史1枚で
小銭のおつりを頂戴した。

淡路町からメトロ丸の内線に乗る。
東京ビルTOKIAの地下に潜伏して
飲み直しと参りましょう。
どうして来る日も来る日も
こんなに飲むんでしょう。
肝硬変には気を付けないとネ。

「神田まつや 本店」
 東京都千代田区神田須田町1-13
 03-3251-1556