テレビ朝日の「路線バスで寄り道旅」で
お馴染みの徳さんが先日。
歌の上手い都はるみとちあきなおみに
いしだあゆみがコンプレックスを
抱いていたという話を披露していたが
J.C.はそうとも思わない。
はるみ&なおみには歌で負けても
容姿じゃ圧勝しているからネ。
彼女が強く意識した歌手は
大先輩の西田佐知子だったのではないか。
二人は声質と容貌のみならず、
スラリとした体系までよく似ている。
J.C.は昔から佐知子から歌唱力を
マイナスしたらあゆみと信じて疑わない。
関口宏との結婚で佐知子が引退したとき、
心底ホッとして
肩の荷を降ろしたんじゃないかな?
さて、女優としてのいしだあゆみ。
脚本家にして演出家の倉本聰は
彼自身が脚本を書いた高倉健主演の映画、
「駅 STATION」(1981年)における、
彼女の演技を絶賛している。
この意見にも J.C.は与しない。
冒頭、函館本線・銭函駅のシーン。
不倫を理由に離縁される、
あゆみを乗せた列車がホームを離れてゆく。
見送る健さんに敬礼しながら
笑顔を涙が伝わってゆく。
脚本家は高く評価しているんだが
あの役柄を演じたときのあゆみが
不貞を犯す女には
どうしても見えないんだ。
ましてや夫は高倉健だヨ。
しかも刑事で拳銃の名手なんだぜ。
それに一度の過ちで妻子を棄てる男が
女を駅まで見送りに来るものかネ。
聰さん、申し訳ないが
貴男の仕組んだ筋書きには
見過ごせないキズがありますヨ。
彼女の映画では何と云っても
寅さんシリーズ第29作、
「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」。
1982年のこの作品を愛してやまない。
彼女は人間国宝の陶芸家宅に住み込む、
お手伝いさんのかがりに扮する。
結婚に失敗した未亡人で
娘を実家に預けている。
それが丹後半島の伊根の舟屋。
訪ねていった寅次郎と
結ばれそうになるものの、
結ばれちゃったら
寅さん映画にならないからネ。
もう1か所、映画で大事な舞台は
鎌倉のあじさい寺・成就院。
J.C.は一昨年の6月27日。
自分の誕生日にバンコクから来た、
タイのレディーと境内を歩いた。
夏になったら今度は
伊根の舟屋まで出掛けたいと思う。
海を眺めてビールを飲みつつ、
あゆみと共にあゆんだ青春を
振り返るつもり、彼女を偲びながらネ。