2013年9月20日金曜日

第669話 Zooでピープル・ウォッチング (その2) 動物園こそわが楽園 Vol.8

上野動物園は西園のカフェテリア。
平日の午後につき、店内はガラガラだ。
これが土・日となると、こうはいかない。
入場者数は平日の4~5倍になるんじゃないかな。

余裕で卓に着き、冷たい生ビールを渇いたノドに流し込む。
ここのビールはキリン一番搾り。
ヤンキースのイチローが
「うま~く搾ってるなァ~!」と感嘆したヤツだ。

それにしてもZooで飲むビールは旨い。
ものの5分でお替わりに立ち、自分の席に戻ってみると、
隣りのテーブルに外人サンの3人連れがいた。
母親と娘と息子が揃ってかき氷を楽しんでいる。
キミたちの故国にかき氷はないやろ
この暑さだ、かき氷が不味いわけがない。

彼らの奥では日本人の男の子が独り、これまたかき氷。
何で年端もいかない子が独りなんだろう?
保護者はいったいどこへ消えたんかいな。

それはそれとして、外人親子の会話が途切れとぎれに聞こえくる。
でもネ、なんか聞き覚えのないランゲージなんだよなァ。
いったい彼らはナニ人なんだろう。
興味深々で席を移動しちゃったヨ。
移動といっても同じ卓、向かいの椅子に移っただけだ。
先の写真の母親と背中合わせに座ったことになる。

その体勢でそっくり返ると、親子の会話が筒抜けになった。
ややっ、これは珍しい言語だヨ、聞いたことない言葉だヨ。
耳を澄ますこと3分あまり、ハハ~、何となく思い当たった。
こいつはおそらくオランダ語だネ。
確証はないが、まず間違いあるまい。

胸のつかえが下りて心も晴れた。
われに返ってカフェテリア内を見渡すと、
おう、おう、ずいぶん外国人が多いじゃないの。
それもみな、子ども連れだ。
日本人と半々とまではいかずとも、3割がたはフォリナーだ。

ひときわ目立つ、インド人ファミリーをウォッチングしていてふと思った。
そうだ、ここにはインドライオンがいたっけ・・・。
ピープル・ウォッチングもほどほどに、アニマル・ウォッチングへ向かう。

それがこの雄姿である。
優雅なメスのインドライオン
彼女は隣りのトラを眺めているのだ。

今は昔、ライオンはアジアにもたくさん棲息していたそうな。
強靭なトラに駆逐されてアフリカ大陸に追われたそうな。
まともに勝負したら間違いなくトラはライオンより強い。
野球だってタイガースのほうがライオンズより強いもんネ。