今宵は地元飲み。
と云っても J.C.に限ったことだけどネ。
他のメンバー二人は
浦和のジャッキーと三鷹のO田チャン。
ともにNYリユニオンの仲間だ。
和食店「にしきや」は千駄木ナンバー1。
何を食べても美味い。
しかも便利なことに
駅から30秒、家から1分の距離にある。
開店と同時、17時半に全員集合した。
瓶ビールのグラスと
生ビールのジョッキをガッチンコ。
突き出しは刺身こんにゃく1片に
酢味噌が掛かっていた。
からすみだけは3人前通しておいて
あとは各自好きな物をランダムにー。
J.C.は真鯛真子の出汁煮と
真鯛白子のおろしポン酢を。
「鯛の卵巣と精巣じゃ、
胃袋ん中で鯛の子が生まれるヨ」
嘆いたら、ジャッキーが
「そりゃめで鯛!」
相変わらずみんな馬鹿なのである。
連中は連中で
小肌酢、まぐろ山かけ、あじフライ、
焼き鳥、白魚かき揚げなんぞに
舌鼓を打っている。
小肌とかき揚げをつまんでみたら
双方とも出色の出来映えであった。
日本酒に切り替えた。
二人は菊水・一の蔵・立山と
節操もなくチャンポンに忙しいが
理性の塊の当方はずっと山形の鯉川。
3杯飲んだかな?
みなそれぞれに酔いどれて来た。
突然、隣りから何か飛んで来て
J.C.の向うずねに当たった。
「ん? 何だ、なんだ!」
「アッ、すいません、きゅうりです」
三人組のオジさんが平謝り。
するとオジさんの隣りに
女性の顔が見えた。
女優の川上麻衣子サンである。
すかさず
「川上サンですよネ」
「そうですけど、どちら様で?」
「松村雄基の高校の先輩なんですが
彼の芝居で客席の貴方を
何度かお見掛けしました」
「あら、そうでしたか」
しばらく談笑が続いたのでした。
彼女は千駄木駅そばの言問通りに
スウェーデン製品の輸入販売店を
開いているのだ。
きゅうりのオジさんは
彼女の旦那さんでした。
われわれ退店の去り際に
「末永くお幸せにー」
「ありがとうございます」
「にしきや」
東京都文京区千駄木3-34-7
03-3828-0935