神保町で三田佳子主演の映画を観た。
「四畳半物語 娼婦しの」はシリーズ、
映画で紐解く
花街、色街、おんなの街
全16本中の1本で原作が
永井荷風の「四畳半襖の下張」。
1966年の作品は東映京都の製作。
監督・脚本が成沢昌茂。
共演は田村高廣、野川由美子、露口茂、
岡崎二朗、三島ゆり子、木暮実千代。
佳子の娼婦役はかなり珍しくも
なかなかの熱演だった。
野川由美子を観るのは実に久しぶり。
こんなに演技が上手かったっけ?
成り立てホヤホヤの娼婦役がハマり、
見事なほどにコケティッシュ。
露口茂がまたいいんだ。
女郎屋の牛太郎が
「太陽にほえろ!」における、
”落としの山さん” とは
似ても似つかぬ役柄ながら
これほどの役者だったんだ! 感服した。
そして忘れちゃならないのが
伊部晴美の音楽。
曲調は異なるものの哀愁に満ちて
イタリア映画音楽の大御所、
カルロ・ルスティケッリを思わせる。
監督の成沢昌茂は脚本家として
評価に値する仕事を残したが
監督作は10本に満たない。
中には「妾二十一人 ど助平一代」なんて
トンデモない映画のメガホンを
取ったりもしている。
こんなタイトルじゃ、
今の世の中ならまずボツだネ。
「四畳半物語 娼婦しの」の上映はあと1回。
本日の16:40 が最後だ。
でも名作の部類に入るので
時間の取れる方にはおすすめしたい。
当シリーズはまだ続き、
「赤線飛田遊廓」「骨までしゃぶる」
「夢千代日記」「赤線最後の日」などが
控えているけど J.C.は観る予定ナシ。
というのも5月3日から始まる、
次のシリーズが
映画で味わう至高のミステリー対決
横溝正史と松本清張
これは頑張って観に行く。
全15本中、10本を予定しています。
よくぞ、暇人に生まれけり。