2025年11月27日木曜日

第3937話 浅草の裏から表 そしてまた裏 (その1)

南千住を歩いた翌日。
散歩の友人・N子サンと再会。
12時ちょうどに
三ノ輪駅前で落ち合った。

読者の方々もなぜか
彼女のことが気になるらしく、
ー旅先で出会うといい仲になる
ーN子さんとの行く末に注目
ーJ.C.さんもいよいよ婚活か?
ー華燭の典も間近かな?
こんなメールだらけ。

この手の話題に
飢えているのか?
他人の恋愛に
そそられてしまうのか?
勝手に先っぱしる読者が
多くて困ったものよのぉ!

それはそれとして
土手通りを南へ歩く。
前日にも来た日本堤1丁目を
通り過ぎ吉原大門に到達。
いつ見ても哀れを誘う、
見返り柳を尻目に
吉原のメインストリートを往く。

此処はソープ街の真ん中だ。
驚いたことにN子は
歩いたことがあるという。
「んん? 面接に来たの?」
「んなわけないじゃない」
「いや、ほら、シニアの部とかサ」
「バカじゃないのっ!」

吉原神社には足を踏み入れず、
一礼してスルー。
弁財天にやって来た。
こちらは好きなスポットで
心の安らぎを覚える。

小さな池に立派な鯉が泳いでいる。
この池は以前、もっと大きかった。
関東大震災の際は
烈火に追われた遊女たちが
次から次に飛び込んで重なり、
多くの命が失われた。

花園通りを北上し、
ソープ街のど真ん中へ。
信楽焼の狸に迎えられ、
暖簾を潜ったのは
当欄でも何度か紹介した、
日本そば「梅月」。
吉原の馴染みは当店だけだ。

待ち人も無く、
すんなり入店できた。
即刻、中瓶をお願い。
今日のお通しは立派なあん肝。
たぶんサービス品だろうが
大したもんだヨ、この店は!

=つづく=