2023年4月12日水曜日

第3251話 霞ケ浦のほとりへ (その3)

てなこって16時ちょうどに入店すると
1分と待たずに相方登場。
逢うのは実に20年ぶりである。

多少はオバハンになってるかと思いきや、
あのときのまんまの姿で現れた。
容姿の衰えはまったく見られない。
不覚にもJ.C.、胸が騒いでしまう。

何はともあれ、再会を祝して乾杯。
ドイツの生、ビットブルガーのジョッキをガツン。
一しきり言葉を交わして一息つくと
天井から裕次郎の歌声が降って来た。

♪   やせたみたいと 眉をよせて
  からだを気づかう 心は変わらない
  そういえばあの頃は
  つれない素振りをしたっけ
  あれからどうしていたのかい
  誰かと幸せでいたのかい
  それぞれの冬を越えて
  めぐり逢えたね 昔の様に

  あれからどうしていたのかい
  素敵な恋をしたのかい
  馴染みの店のカウンター
  今はふたり 思い出さがし ♪

   (作詞:五輪真弓)

五輪真弓が裕次郎のために書き下ろした、
唯一の曲「思い出さがし」は1982年のリリース。
もちろん作曲も彼女自身、好きだ。

ドイツのシュペート・ブルグンダー、
いわゆるピノ・ノワールが切れており、
イタリアのモンテプルチアーノを抜いてもらう。
つまみはラックスシンケン(生ハム)と
ザウアークラウト(酸っぱいキャベツ)のみ。
重い料理は何も取らずに
ひたすらグラスを重ね、2本空けた。

昔はよく銀座のオーセンティック・バーで
飲み明かした二人。
何だって、こんなにイイ女を20年も
放ったらかしにしたんだろう。
バカかオマエは! 
今さらながらに悔やまれる。

J.C.もヤキが回ったとしか言い様がない。
でも、今日からはかくも長き空白を
埋めるがごとくにより永く、
親交を深めてゆくことになろう。
歓ばしき哉、人生!

今話は柄にもなく、つい、調子に乗り、
のろけてしまいました。
おゆるしをー。

=おしまい=

「エルベ」
 茨城県土浦市中央1-13-1
 029-821-1343