2025年10月2日木曜日

第3897話 粉もんは こんなもん

そばとも・Mきより、
「明日、谷根千に行きたいけど
 時間ある?」ーメール到来。
「夕方以降なら」ー応答。
JR日暮里駅の改札まで
迎えにいってやり、
界隈の案内が始まった。

御殿坂を上り、煎餅屋の角を
ちょいと左に折れてラブホテル。
中には入らず、門前を素通りし、
初音小路に来たら奴さん、
あまりのレトロぶりに
感嘆のため息をもらす。

夕焼けだんだんを降り、
谷中銀座を真っ直ぐに
突き当たったよみせ通りを
往ったり来たりする。
落ち着いたのは
「小奈や」なるお好み焼き処。

「もんじゃが食べたい!」
希みの一言を叶えてやった。
日本の女郎衆は粉もんに
目が無いからネ。

お好み焼き屋なんてとこは
女子会なら絵になるが
男同士の飲み会はサマにならない。
第一、そんな場所に集結する輩は
まず仕事の出来ない連中だろう。

掘りごたつ式の板の間に
座布団を敷いて納まる。
生ビールは珍しくもハイネケン。
二人で乾杯のガッチンコ。

最初に通したのは
そばもんじゃと赤海老焼き。
もんじゃを食い慣れてる相方は
手際よく焼き上げてゆく。
ふ~ん、上手いもんだネ。

赤星の中瓶に切り替えて
とんぺい焼きを通した。
粉をまったく使わない、
豚バラ&玉子のオムレツだ。

J.C.はもういい加減に
ヨソへ廻りたかったが
Mきは意に介さずに
お好み焼きのイカ天を追注。
おい、おい、オレたちは
そばともだったハズだぜ。

井原西鶴が言い出した、
とかく女の好むもの
芝居 浄瑠璃 芋蛸南瓜
J.C.はそこにあえて
粉もんも加えてやりたい。

とにもかくにも目の前で
パクパク食ってる相方に
ほとほと呆れつつ、
しょせん男にとっちゃあ、
粉もんはこんなもんかな。
そう思って眺めてやした。

「お好み焼き処 小奈や」
 東京都文京区千駄木3-43-10
 03-3822-2292a blog 

=突然の告示=
Goo blog が終了するようで
ただ今、Ameba blog へ
引っ越しを試みております。
どの程度、時間が掛かるのやら
不明ですが速やかに行えるよう、
努力いたします。
今後とも読んでやって下さい。
   J.C.オカザワ