2013年7月3日水曜日

第612話 悠が作って さゆりが歌う (その2) この歌詞が魅了する Vol.2

オンナがコース料理でオトコがビュッフェ料理?
いったい何のこっちゃい? ってか?
いや、ごもっとも、ごもっとも。
まあ、お聞きくだされ。

恋愛においてオンナは
コース料理のように一皿づつキチンと片付けていかないと、
次に進めないんですネ。
それに引き換え、オトコのほうは
ビュッフェみたいにボードに並ぶ料理の数々を
あっちゃこっちゃ箸を伸ばしてつまみたいんですな。
ヒドいのになると1枚の皿に冷たいのやら温かいのやら
果てはデザートまで一緒くたに盛り込んで食べる始末。
みっともないったらありゃしない。

おっといけネ、また脱線ししまった。
ハナシを「暖流」に戻しましょ。
ヒロインの心情を映す緑字の部分はとても味がある。

 しんみり → ぼんやり → はらはら

さすが、阿久悠サンですなァ。
そして何たって
 
 ふり向いては駄目よ駄目よ 戻っちゃ駄目

コレにはシビれまくった。
あなたなしで生きることを決めかねているんですねェ。
でも、だいじょうぶ、この女性はもうふり向きませんネ。
J.C.が保証します。

二曲目にまいりましょう。
以前、第227話「さゆりは大きくなりました」でも紹介したが
「能登半島」にいま一度ふれておきたい。

 ♪  夜明け間近 北の海は 波も荒く
   心細い 旅の女 泣かせるよう
   ほつれ髪を 指に巻いて 溜息つき
   通り過ぎる 景色ばかり 見つめていた
   十九なかばの 恋知らず
   十九なかばで 恋を知り   
        あなた あなたたずねて 行く先は
   夏から秋への 能登半島     ♪

”十九なかば”を重ねるところがたまりません。
センス抜群じゃございませんか。
しっかし、時代の変遷には目を見張ってしまいます。
今どき、”十九なかばの恋しらず”なんて生存しますかネ。

「さゆりは大きくなりました」では
石川さゆりのマイ・ベストスリーとして

 ①能登半島 ②風の盆 恋歌 ③暖流

と、したためてはみたけれど、聴きこんでいくうちに
「暖流」がグングン伸びてきて、今じゃ「能登半島」と同率首位。
どちらも歌詞だけでなく、三木たかしの曲がすばらしい。
未聴の方はぜひ、聴いてみてください。

Try it, You will like it.