2013年7月31日水曜日

第632話 アナタはたら子派? 明太派? (その2)

コリアン・レストランは行かないし、
韓流TVドラマは観たことないし、
オマエは反韓流主義者かっ!
ドヤされても文句の言える義理ではないが
そうでもないんですわ、これが。

伝統的に韓国サッカーをリスペクトしてきたし、
懸案の韓国料理にしたって
あっさり味の参鶏湯と冷麺は大好きだ。
パジョン(日本ではチヂミのほうが通りがいいか?)も
日本のお好み焼きよりお好みであるしネ。

もう20年以上も以前のことだが
ソウルでフグのチゲ鍋を食したあと体調を崩し、
宿のヒルトンホテルで丸一日寝込んだことがあった。
べつに鍋のせいではなく、疲労やら睡眠不足やら水の違いやら、
いろいろと重なった挙句の果てだと思う。
ただ、チゲ鍋にたっぷりと投入された赤唐辛子とニンニクは
見るのもイヤになったことは確かだ。

一日静養して食欲が戻ったのか空腹感を感じ、
ルームサービスで取り寄せたのがスパゲッティ・ナポリタン。
ところが、ところがですヨ、さすがに韓国ですねェ、
ナポリタンは唐辛子とニンニクまみれでありました。
さしものJ.C.、両手を挙げて無条件降伏。
無茶苦茶でござりまするがな、もう!

そんなこんなでソウルをあとに、訪れたのが港町・釜山。

 ♪ 貴方の白いワイシャツ 羽織る
   もう少しで 逢える
   そんな夢みて 私 眠る
   釜山 女ひとりの 釜山
   釜山大橋 見える 釜山 釜山 ♪
           (作詞:吉幾三)

吉幾三の佳曲、「釜山」を聴きながら
気持ちよくこの稿を書いている。
歌詞についてはいずれまた
”この歌詞が魅了するシリーズ”で取り上げてみたい。

この港町で食べた参鶏湯の旨かったこと。
唐辛子とニンニクにただれた胃袋に深くやさしく染み入った。

本題に戻そう。
立場上、食事会や宴席に顔を出すことしばしば。
歓談の話題も”食”にまつわることが少なくない。
自称、他称を問わず、
食通と呼ばれる方々と卓を共にする機会にも恵まれる。

そんな折、同席者に投げかける質問がサブタイトルのコレだ。
「アナタはたら子派? 明太派?」
人の視覚には視力があり、聴覚には聴力がある。
しからば味覚にも味力があるハズだ。

=つづく=