2023年2月9日木曜日

第3207話 梶原銀座の「砂場」にて

この日の散歩は11時スタート。
谷中よみせ通りから西日暮里の進学校、
開成学園脇のひぐらし坂を上り、
田端高台通りを真っ直ぐに
女子聖学院の立派な校舎を左に見ながら
中里から上中里、平塚神社に一礼し、
JRの跨線橋を渡ったら、明治通りを横断して
都営荒川線・梶原駅に達する。
丸1時間歩き、時刻は正午ちょうどだ。

都電最中(もなか)を商う和菓子店が盛況。
しかしながらこの道筋は飲食店が少な過ぎ。
開いていたのは町中華の「生駒軒」と
日本そばの「砂場」のみのていたらくだ。

「砂場」を名乗るからには
それなりのそばの提供があってしかるべき。
暖簾をくぐり、敷居をまたいだ。

興味を抱いたのは開化煮と八宝丼。
開化煮は開化丼のアタマ。
接客の女性に八宝丼とは何ぞや?
訊ねると、八宝菜のどんぶりなんだとー。
早いハナシが中華丼だネ。

J.C.は当たりの多い日本そば屋のラーメンが好き。
品書きに一つだけ赤字で書かれた、
中華そばを見止めると、
日本そばを食べに来たのについ、浮気してしまう。
それにしてもラーメンすらない日本そば屋に
中華丼ってのはきわめて珍しい。
それも天下の「砂場」だヨ。

銘柄が気に染まず、
スルーしかけたが思い直して通した、
本年初のキリンラガーをトクトク。
苦いネ、今度飲むのはまた来年だな。

開化煮をお願いすると、ありゃ~、豚肉だヨ。
てっきり牛肉と早とちりした。
調べてみたら主流は牛肉だが
豚肉もあるんだとー。

味はまことにけっこうながら
いかんぜん甘過ぎのしょっぱ過ぎ。
締めに頼んだかけそばも同様だった。
中太のそばは好いのに濃いつゆが残念。
ただし、かけの方はそば湯をもらい、
うめてやって事なきを得た。

会計は1900円。
そういえば箸袋に「梶原銀座 砂場」とあった。
帰宅後、地図を確認したら
ショッピングロードかじわらに改称されている。。
商店会はモダンなつもりだろうが
これは逆効果、返って野暮ったくなりますネ。

「砂場」
 東京都北区堀船2-38-1
 03-3913-4401