2013年8月1日木曜日

第633話 アナタはたら子派? 明太派? (その3)

引き続き吉幾三のCDを聴きながら書いている。
わが家には2枚の在庫があり、
「吉幾三全曲集・酒よ」(1988年)と
「吉幾三全曲集・酔歌」(1990年)だ。
それぞれにヒットした「雪国」、「海峡」、「酒よ」の3曲は
両方に収録されてダブッてしまっている。

それはそれとして、たら子と明太子である。
「アナタはどちら派?」の問いは
ちょいとおこがましいが、ある種のリトマス試験紙なのだ。
その回答によって得られる情報は
回答者を単に薄口派、濃口派に分類するだけにとどまらない。

自説で恐縮ながら
味覚力において、たら子派は明太派に先立っている。
あるいは化学調味料に対して、より敏感ともいえる。
気になるのは現代の若者の間で
明太子大好き人間が激増していること。

そんなご時世に
「わたし、明太子は苦手ですけど、たら子は好きです」―
こんなことをささやいてくれた若い娘がいた。
器量は大したことなくても、より可愛く見えたのは言うまでもない。
思わず抱きしめてやりたくなったが
スケベ親父じゃないから握手するにとどめた。

今の若者も捨てたもんじゃないな・・・素直な実感であった。
ところが、ところがですヨ、
続いて可愛いたら子唇からもれた言葉は
予想だにしない強烈な肩透かし。
哀れJ.C.、黒房下にもんどり打って転げ落ちた。
「だってわたし、辛いの苦手なんですもの」―
けっ! たったそれだけの理由かよ!
オマケにダメ押しのひとこと。
「カレーもバーモントカレーが好きなんです」―
勝手にしなさい! りんごと蜂蜜ネ? たあんと召し上がれ。
駄目だぜ、今の若者は!

まあ、明太子派には刺激的な辛味に惹かれている向きもあろう。
たら子派=敏感、明太派=鈍感と決めつけてるワケじゃないから
明太派におかれましてはあまりガッカリしないでください。
塩じゃけだって甘塩派・中辛派・辛口派と分かれるワケだし・・・。

かく言うJ.C.も薄口一辺倒ではない。
鮨屋の穴子は塩や煮切りより煮詰めで食べたい。
豚カツもヒレよりロースを好む。
あまり飲まないコーヒーだって
アメリカンよりエスプレッソに傾く。
ただし、ビールは濃厚なエビスやプレモルよりも
淡麗なスーパードライや黒ラベルが好きですけどネ。

ところがある日、そんなオトコの目の前に
辛子明太子をブラ下げて現れたオンナがひとりいた。

=つづく=