2014年11月4日火曜日

第961話 ブルースに寄せて (その3)

連載中の「ブルースに寄せて」―。
またまた反響がありました。
J.C.の選んだベストテンについて
若い読者からは
「君に捧げるほろ苦いブルース」なんて
長いタイトルの曲は初めて耳にしたゾ!
年配の方からは
エゴ・ラッピンっていったい何処のドイツなんだ!
ハイ、ごもっとも。

歌は世につれ、世は歌につれ、西郷さんは犬をつれ。
ハハ、世代のギャップはそう簡単に埋められないもんでごわす。
せっかくですからここで
心揺さぶるブルース、マイ・ベストテンの寸評とまいりましょう。

「君に捧げるほろ苦いブルース」
 「梅の実」、「海」、「マックスへの手紙」と並ぶ、
 荒木一郎の気に入りナンバー。
 アリスの「帰らざる日々」はこの曲のパクリだと確信している。
 あの才能が途中下車してしまったのは残念至極なり。
 
「色彩のブルース」
 フルタイトルは「~Midnight Dejavu~色彩のブルース」。
 独創的な歌詞とメロディーを創作した中納良恵に敬意を表したい。
 夜、独りで酒をたしなむときにピッタリ。
 ビール、ワイン、もちろん日本酒もダメ。
 シングルモルトやコニャックでもなく、ジンかウォッカ限定

「山谷ブルース」
 フォークはあまり好まぬが、これだけは別格。
 なぜってフォークの域を超えてるからネ。
 ♪ 一人酒場で 飲む酒に 帰らぬ昔が なつかしい ♪
 孤高の、いや、単に孤独な酒飲みにはたまりませんや。
 山谷を訪れることなくして、この曲の真価を解すること能わず。

「君忘れじのブルース」
 ブルースの女王・淡谷のり子には
 「別れの~」、「雨の~」等のヒットがあるが、この曲こそマイ・ベスト。
 戦後の曲ながら、戦前の流行歌に劣らぬ格調を備えている。
 作曲者が「大利根無情」の長津義司と知ったとき、
 椅子からもんどり打って転げ落ちそうになった。

「銀座ブルース」
 たそがれどきの銀座を活写している。
 オリジナルより松尾&フランクのバージョンが好み。
 デュエット曲だがカラオケでJ.C.と一緒に歌ってくれるのは
 ときどきオジャマするスナックのママだけというマイナーさ。

「赤と黒のブルース」
 ♪ カルタと酒に ただれた胸に ♪
 ♪ 倒れて眠る モロッコ椅子に ♪
 吉田正の曲もさることながら、宮川哲夫の詞が白眉。
 鶴田浩二の甘い声色とシンクロナイズしている。

以下、次話です。

=つづく=