2014年11月24日月曜日

第975話 廉価に敬意ははらえども (その2)

深川は門仲の「魚三酒場」で独り、
壁の品書きに見入っている。
いつものように紹介してみよう。

刺身
 いなだ 310円  いわし・飛び魚・しゃこ 各340円 
 新子 350円  あじ 360円  
 赤貝・とり貝・ほっき貝・まぐろ 各410円
 ほうぼう・いさき・こち 各440円  真鯛・平目 各460円
 かんぱち・しまあじ・ミンク鯨 各490円  
 天然真鯛 570円  まぐろブツ 240円  
 同中落ち 310円  同中とろ 650円  同大とろ 770円

塩焼き
 あじ 360円  いわし 390円  はまぐり 410円

天ぷら
 なす・玉ねぎ・ピーマン 各290円  
 あじ・いわし・わかさぎ 各330円 
 しゃこ・穴子 各390円  はぜ・きす 各410円

フライ
 あじ・いわし・串かつ 各330円  いか・穴子 各390円
 鮭・平目・くじら 各430円  海老 570円

その他
 エシャレット・トマト・べったら漬け 各150円

注文したのはしまあじ刺し。
到着を待っているあいだ、
驚いたことにくだんのウルサい女将がお酌をしてくれたヨ。
歳とともにま~るくなっちゃったのかもしれない。

1階は細いコの字カウンターが二つ。
ともに18席ほどだからキャパは36席になる。
客の回転は比較的スムースなほうだろう。
そこへ団体客がドバッと現れた。

どうやら3・4階は予約を受け付けているらしい。
それも10名くらいからでコースのみだという。
大衆酒場がコース料理かえ?
店も店なら客も客、世も末だぜ。

白鹿の枡酒をお願いしたとき、しまあじがやって来た。
分厚いのが8切れ、皿の上で所狭し、豪気だなァ。
ところがコレがちっとも旨くない、むしろちょいと生ぐさい。
口直しに頼んだべったら漬けもかなり水っぽい。

何だかなァ・・・。
安さに敬意をはらえども
なかなか満足できない深川の超人気店「魚三」なのでした。

「魚三酒場」
 東京都江東区富岡1-5-4
 03-3641-8071