2023年12月26日火曜日

第3435話 裕やんだんだん西隣り (その1)

東五反田は池田山のふもとにJ.C.が
愛情を込めて名付けた”裕やんだんだん”がある。
住まいの近くの谷中の
”夕焼けだんだん”にちなんで付けたものだ。

だいぶ日にちが経ってしまったけれど
そのすぐ西隣りに1軒のレストランが
オープンしていたのを見つけた。
そのうち行こうと思ったものの、
時の流れはまことに速い。

その日の朝。
よしっ! 今日はあの「小林食堂」だ!
朝食のミントティーを飲みながら決断した。
当店は食堂に非ず。
イタリアンにフレンチの香りすら漂う。

JR山手線で五反田着。
裕やんを上り下りしてから店に向かった。
ところがギッチョン。
13時を大きく回ったというのに満席だ。
「外で待ってます」
「最低でも15分はみてください。
 それでもその時にお席の確約は
 できないんですけど・・・」
「いいですヨ、2、30分後に戻ります」
フロア・マネージャーにそう言い置く。

ガードをくぐって山手線の外側へ。
20年以上前に1度だけ利用した、
「スワチカ」を通りすがると、
ここにも順番待ちが2人。
何だか戻るのが面倒くさくなって
目ぼしい店があったら
そこにしようと浮気心につまづく。

出合ったのは何といったかな?
とにかく海軍カレーとタンシチューがウリで
”ハーフ&ハーフはいかがですか?”と
店先の立て看板に一言。
一皿で二度楽しめる献立は好みにピッタリ。

よしっ、此処にしよう。
「小林食堂」に電話して
今日のキャンセルと来週の予約を入れとこう。
「もしもし、先ほど一人で現れた男ですが」
「あっ、お席が空きました」
「おっと、そうですか、それじゃ5分ほどでー」
”海軍”を先送りした。

ほとんど満員で女性のグループが目立つ。
二人掛けのテーブルに促され、メニューを開く。
ふむ、ふむ、前菜&主菜のコース仕立ては
主菜に価格が書き込まれている。
ザッと紹介してみよう。
と、ここまで来て、以下次話であります。

=つづく=