2024年4月2日火曜日

第3505話 三軒乱立 「ときわ食堂」

中野区在住の友人・F本サンから
メールが届き、引越ししたいと言う。
何でも文京区を想定しており、
ついては区民のJ.C.に
いろいろ指導を仰ぎたいとの仰せ。
週末に会うこととなった。

いろいろ物件を外見する前に腹ごしらえ。
不忍通りは動坂下交差点そば、
「食事処 ときわ」に入店した。
土曜日の13時とあって
かなりの立て混み様であった。
ほとんどの卓が昼飲み真っ盛りだ。

われわれも負けじとドライの大瓶に
つまみは小肌酢と穴子天ぷら。
小肌は巨肌に近いものだったが
酢の〆加減よろしく、そこそこ満足。
穴子もホックリと揚がっていた。
欲を言えば、もうちょい胡麻油の香りが欲しい。

それにしても「ときわ」を名乗る食堂が
たかだか1km 四方に
三軒も乱立するのがこのエリアである。
「巣鴨ときわ食堂 駒込店」は豊島区・駒込。
「食堂 ときわ」が北区・田端。
そして「食事処 ときわ」は文京区・本駒込。

18世紀フランスの哲学者、
モンテスキューが提唱したのが
立法・行政・司法の三権分立ならば
駒込界隈の「ときわ」は三軒乱立と来たもんだ。
何でまたこんなことになっちゃったのか?

「ときわ」のルーツは「常磐花壇」。
浅草に創業したのは明治22年で
維新から20年以上経っているのに
一番のウリは開化丼だったらしい。
ザンギリ頭はすでに珍しくなった頃だろう。
そこから派生した食堂タイプの第一号は
明治末期に墨東・本所で生まれたそうだ。

大瓶をお替わりして岩のり佃煮をー。
桃屋の江戸むらさき&ごはんですよに比べ、
塩気と甘みを抑えた味付けは
当店の自家製と思われた。

F本サンに食事を促すと、
ときわ名物・特別定食が食べたいと言う。
安くて旨くてボリューム満点のメニューで
今日のおかずは、とろまぐろ納豆、
しいたけ煮、切り昆布煮、とうふ味噌汁。
何でコレが650円なの? 価格破壊だヨ。

当方はらっきょを貰って飲み続ける。
支払いは3千5百円ほど。
さあ、これから物件を見て回ろう。
けれどネ、文京区に引っ越されたひにゃ、
のみともがまた増えちまうなァ。
秘かに危惧するJ.C.なのでした。

「食事処 ときわ」
 東京都文京区本駒込4-37-5
 03-3821-7420