翌朝はまず大浴場に入り、
7時から和朝食。
昨夜と同じ席で担当もロジーナ。
彼女の住まいは
他のスタッフと一緒のアパート。
ホテルの送り迎えはあるが
いったい、いつ寝てんだ?
小鉢が9品、3列3弾構え。
面倒なので内容を省く。
伊勢海老出汁の味噌椀は花マル。
七輪に鯵の開きが焼かれている。
坂上の二郎サンみたいな
鯵の目がこっちを見ていて
何か問い掛けている気がした。
「お客さん、アンタ、
どうしても私を食うのかえ?」
意表を衝かれつつ、即答する。
両手の甲に向かって
「食べます、食べます!」
「お客さん、昨日残したプリン、
冷やしときました」
ロジーナがかぼちゃプリンを
運んで来てくれた。
こんなことをしてくれるのは
旅館ならではだ。
大勢のスタッフに見送られ、
手を振られる中、
バスが向かったのは城ケ崎。
ロス・プリモスの久保チャンが
歌い出したが自重しておく。
浪花の小姑も五月蠅いしネ。
志摩の横山、福井の東尋坊など、
最近は高い所から海を見て来たが
此処の迫力はひと味違う。
門脇吊り橋の存在が大きい。
足元に白波砕け散る光景を
上から眺めてると足がすくむ。
「城ケ崎ブルース」の歌碑があり、
なぜか3番だけだ。
一度は思いとどまったが
しょうがない、いっちゃうかー。
♪ 愛してくれた 小指の爪を
そっとかたみに
つつんで入れた
ハンカチ白い 城ケ崎
あなたが帰る 遠笠山が
涙にかすむ 夜のはて ♪
(作詞:星野哲郎)
この曲は1968年のリリース。
地元の観光協会がレコード会社に
依頼して制作された。
相模湾を臨む東伊豆の城ケ崎から
西伊豆方面へ移動。
ランチは待望の高足蟹が
駿河湾を臨む戸田(へだ)で
待っているが、その前に達磨山へ。
あいにくの富士山は麓だけ。
頂上を見ること叶わなかった。
まっ、夏場はかすむから
高所に上っても遠望はムリだネ。
さァ、昼めし、昼めし、高足蟹!
「ホテル 志なよし」
静岡県賀茂郡東伊豆町
奈良本983-1
0557-23-2260