2021年8月9日月曜日

第2715話 西日暮里に しゃもありなん

東京都交通局が運営する日暮里・舎人ライナー。

西日暮里駅にほど近いライナーの高架下に

しゃもを供する焼き鳥屋があるのは知っていた。

まさしく西日暮里にしゃもありなん、である。

 

数日前、昼過ぎに通りかかると

ランチメニューに親子丼があった。

しゃも肉使用は1200円、大山地鶏だと800円。

ふ~ん、親子丼かァ、しばらく食べてないなァ。

 

3日後の12時半。

「しゃもきち」の引き戸を引くJ.C.の姿があった。

当店がどうかは存ぜぬが一般に地鶏と表記されている鶏に

本物の地鶏は極めて少ない。

ほとんどの場合、地鶏ではなく銘柄鶏と呼ばれるものだ。

 

まっ、この日はハナからしゃもと決めていたので

どっちでもいいんだけどネ。

竜田揚げ2個付きのしゃも親子丼セット(1350円)をお願い。

ランチタイムに食せるしゃもは親子丼だけのようだ。

 

当店の親子丼はトロトロタイプにつき、

固めを好む方は注文時に指摘していただきたい。

出来てからだと追加料金発生の可能性あり。

品書きに明記されている。

まっ、そうだよネ。

 

J.C.はどんぶりモノのつゆだくが大嫌い。

牛丼屋でもつゆ完抜き一本やりだ。

よほど固めを通そうと思ったが

どこまでトロトロなのか、見届けてもみたい。

よって何も言わず、そのまま所望した。

 

10分近くかかったろうか、

蓋を開けたらホントにトロトロだ。

真ん中にエクストラの黄身が落とされている。

皮つきモモ肉は8片ほどあり、なかなかの量だ。 

 

食べ進むと、しゃもは歯応えじゅうぶんながら

しゃもと言われなきゃ区別がつかない。

問題はやはり飯だった。

雑炊まではいかなくとも、かなりそれに近い。

今さら後悔しても始まらないのでひたすら頑張った。

 

膳には葉唐辛子の効いたきゅうりの漬物。

上品な出汁が好印象の京揚げ&わかめ味噌椀。

竜田揚げは大山鶏のムネ肉と思われた。

 

カウンター8席、奥に小上がりの小体な店は

まずまずの客入りで男女比はやや男性が多い感じ。

ランチメニューは親子丼のほか

竜田揚げ、チキン南蛮の定食がそれぞれ850円。

 

リカー解禁となったら夜に来て

しゃもの炭火焼き鳥で飲みたいところながら

部位のラインナップがちょいと退屈。

もつ類さえ揃っていれば、必ずウラを返すけどなァ。

どうやら見送りの公算大であります。

 

「しゃもきち」

 東京都荒川区西日暮里5-16-2

 03-3807-8733