2022年8月23日火曜日

第3086話 稲荷鮓 切れて団子と 抹茶かな

柳橋で洋食の翌日、訪れたのは
文政2年(1819)創業の「羽二重団子 本店」。
荒川区・東日暮里は芋坂下、団子の老舗である。
本件は正岡子規つながり。
彼は終の棲家に近い当店の団子を慈しんだ。
店頭のボードには店の歴史とともに子規の句がー。

芋坂も団子も月のゆかりかな

”女見送る柳橋”よりはずっといいが
それでもイマイチ。
彼の秀句となれば、
第一感は”鐘が鳴るなり法隆寺”だろう。
子規が団子を詠んだ句はもう一つ。

花の雲言問団子桜餅

アタマは崇敬する芭蕉の句から拝借し、
あとは向島の言問団子と
向かいの長命寺を並べただけ。
何だかなァ、まっ、いいかー。

本日の目当ては
「人形町 志乃多寿司」の海苔巻&稲荷ずしに
ミニ団子を添えたランチだったが
”好評につき本日分は売切れました”とのこと。

仕方なく抹茶にミニ団子2本付きのセットをー。
抹茶なんて何年ぶりだろう。
平たい団子2個付けは醤油と漉し餡が1本づつ。
生醤油を一刷毛した焼き団子。
餡子のぶん、中身が小さくなる餡団子。
比べたら餡に軍配かな。

羽二重のようにきめ細かな団子が
ネーミングの由来だが他店と変わるものでもない。
サッと食べて抹茶をいただき、
10分滞空して支払いは770円也。

帰りは店に向かって右隣りの芋坂を上った。
此処は旧王子街道の起点でもある。
すでに暗渠となった音無川に沿う、
風光明媚な道筋だったいう。

界隈で自然薯(長芋)がたくさん取れたそうだ。
ほどなく何本もの線路を跨ぐ、芋坂跨線橋。
西詰足下に芋坂児童遊園。
いつ来てもほとんど人影がない。
児童なんか見たことないネ。

谷中霊園の東端と民家の間をすり抜け、
御殿坂を左折して夕焼けだんだん。
谷中銀座のスーパーでわさびを買い足し、
帰宅後、早めの晩酌。
だって団子屋にビールがないんだもん、

「羽二重団子 本店」
 東京都荒川区東日暮里5-54-3
 03-3891-2924