2023年7月10日月曜日

第3314話 観音裏にて真子がれい

荒川区・日暮里で所用を済ませたのが17時半。
さて、どうしよう?
駅前ロータリーには墨田区・錦糸町行きと
江東区・亀戸行き、2台のバスが停まっている。
早く出るモン勝ちで錦糸町行きに乗車。

浅草で途中下車して飲もう。
そのつもりが浅草の手前、
千束でふと思い出した店があった。
千束通りに面する「ナカジマ」だ。

暖簾をくぐると9割の入り。
オール・ジモティの完全アウェイながら
J.C.とてかつてはジモティだったのだ。
ドライの大瓶をトクトクやってグイ~ッ!
今日も元気だ、ビールが旨い。

遠くて読めないおすすめボードに近寄って吟味。
おっと、真子がれいの刺身があるじゃないかー。
迷わず即注に及んだ。
硬直が解けかかってちょうど好い歯ざわり。
エンガワも1切れ付いており、うれしい限り。

レモンサワーに切り替えて何かもう1品。
おお、そうだ、小肌酢をいってみよう。
確か此処のは単なる酢〆ではなく
きゅうり&わかめを従えて
ヒタヒタのお酢の中にプカプカと浮いてるタイプ。
体内を清めてくれるハズだ。

小肌ってどういうシゴトを施したら
こんなにフックラ柔らかく仕上がるんだろう?
首を傾げつつ、美味しくいただいた。
観音裏には隠れた佳店が少なくなく
「ナカジマ」もそんな1軒である。
お勘定は2540円也。

ほろ酔いで千束通りから花園通り、
吉原に足を踏み入れた。
ソープランドの呼び込みが一人の男を
逃してはならじと執拗に攻め立ててくる。
右に左にいなしながら土手通りに抜けた。

竜泉の町をふらふらしていて
「B」という名のよさげなスナックに遭遇。
これもほとんど迷わずに入店。
先客は皆無でママ一人のお出迎え。

いくらだか忘れちゃったが
最初のセット料金で飲み放題。
ただしビールは2本まで。
「ビール党だから2本飲んだら帰るネ」
「はい、はい、どうぞ」
そう言いながらママがスポンと抜いたのは
キリンラガーと来たもんだ。

浅草でなんでまたキリンなんだヨと
思いつつも仕方なかんべサ。
二人で注ぎ合ってグラスを合わせる。
ママと交互に歌いながら1本追加して
支払いは3千円ちょうど。
およそ1時間の滞空でありました。

「ナカジマ」
 東京都台東区浅草5-37-6
 03-3972-7833