2023年9月27日水曜日

第3371話 東京拘置所をすり抜けて

あれから四日が経ちました。
一度フラれた足立区・青井のそば屋「松月」に
あまり期待もせず、電話を入れると
「今日は営業する日です」ー
受話器の向こうから
オバちゃんの元気な声が聴こえた。
いや、受話器じゃなくて
クソ面白くもないスマホだけどネ。

「松月」はどの駅からも遠いんだ。
近い方から並べると
つくばエクスプレス・青井、
メトロ千代田線・綾瀬、
東武伊勢崎線・五反野、そして小菅。

前回は綾瀬から行ってソデにされ、
青井へ歩いてエクスプレスで北千住に移動し、
久々のそば屋でもりをたぐり、
ブレイクルームで飲んだのだった。
今日は一番遠い小菅から歩くつもり。

小菅とくれば東京拘置所、ほかに何もない。
駅を降りてちょいとゆくと堀割があり、
ぐるり拘置所の裏手まで続く。
水は緑色に淀んで汚い。
以前は生き物が多く、
シマヘビが泳いでいたのにはビックリした。

親水公園があり、沿って歩くと立派な錦鯉が数尾。
山梨の桃とか東京湾の牡蠣とか
金になるものは何にでも手を出す、
大陸系のならず者に見つからぬよう祈るあばかりだ。
もっとも此処は拘置所の真裏。
連中も塀の向こうに送られたくなかろうてー。

 真上の太陽の位置から
ちょっと西にそれてるなと思っていたら案の定。
五反野駅に往き着いてしまった。
五反野緑道のパネルがこれみよがしだ。
入口に表示するなら
出口(拘置所裏)にもお願いしますヨ、ホントに、

駅そばに勝手知ったる昼飲み酒場「幸楽」。
北千住に「幸楽」あらば、五反野にもある。
2軒は関係ないけどネ。
帰りに立ち寄って飲み直そう。
となると、そば屋であれこれ頼めない。

ハンカチは持たない主義につき、
ティッシュで汗を拭きながら
炎天下をなおもテクテクのテク。
小菅から五反野まで20分。
五反野から「松月」までさらに20分。
ようやく到着したのでした。