2025年9月15日月曜日

第3884話 城そっちのけ 会津若松

飯盛山をあとにして
呑気な一行は鶴ヶ城へ。
珍しくTDが2時間の余裕を
与えてくれて一同ニッコニコ。
ゾロゾロと追手門に向かう。

しかし一計を案じたJ.C.は
ここからが忙しい。
というのもぜひ、
訪れたい店が1軒あったのだ。
城なんかどうでもよかった。
そっちのけである。

バスの運チャンに訊ねたのは
会津若松駅までの距離。
「歩いたら何分くらい?」
「時間が無くて歩けませんっ!」
「エッ? じゃ、クルマだと?」
「それなら10分です」

鶴ヶ城公園駐車場のみやげ物屋で
タクシーを呼んで貰おう。
しかるに自分で呼べと言われ、
電話番号を訊いて掛けた。
店の予約も入れておく。

馬肉専門店「鶴我本店」は
会津若松駅のすぐそば。
開店間もない11時45分に着き、
個室に通された。

ドライ中瓶を飲みつつ、
分厚いメニューを繰る。
ロース・レバー・コウネ、
三種盛合わせと迷ったものの、
当店は日本有数の馬刺し処。
出来れば赤身を食べ比べたい。

スタッフのオニイさんに訊ねたら
ソレはランチセットなら
ご用意できるとのこと。
小鉢類や茶碗蒸しが付き、
必然的に量も増えるが仕方ない。

最初に馬バラで
出汁を取った吸い物が登場。
骨付き肉も一片沈んでいた。
鶏ガラとは違う滋味にあふれる。

馬刺しは三種すべて赤身。
モモ・ロース・ヒレである。
色鮮やかなのはヒレ。
そして驚いたことに
一番柔かいのはモモだった。
辛味味噌を醤油に溶いていただく。

小鉢は、馬バラこんにゃく煮・
ユビヌキひじき和え・馬すじ佃煮・
小松菜ひたし・大根醤油漬け。
ユビヌキは馬ハツの周りの大動脈。
ほかに冷やし茶碗蒸しと
焼き麩&わかめの味噌椀。
ごはんは少な目にして貰った。
会計は3388円とそれなり。

会津若松駅前をサクッと歩き、
空車が並ぶ駅前から鶴ヶ城公園へ。
城内を見て廻るヒマなどなく、
お濠越しに天守閣を眺めました。

「鶴我 会津本店」
 福島県会津若松市駅前町6-12
 0242-29-4829