2015年11月19日木曜日

第1233話 昼はうな肝 夜は鳥肝 (その7)

ファミリーマートの店頭テラスで缶ビールを飲んでいた。
しかるに缶からダイレクトだとあまり美味しくない。
ノドの渇きをなだめるため、グビッと飲ったものの、
さわやかだったのは最初の一口か二口、
あとは何か違うんだよねェ。
ビールはやはりジョッキとか
グラスとかに注いでから飲みほしたい。

さっき来た道を真っ直ぐ進んでキラー通りにぶつかった。
そう、キラー通り・・・。
不思議な名前のストリートでしょ?
ネーミングの由来には諸説あれど、
名付け親は服飾デザイナーのコシノジュンコ女史らしい。
それにしてもヘンな名前だ。

外苑前→青山一丁目→赤坂見附→市ヶ谷見附→神楽坂下

目的地にたどり着いたときには
すでに日はとっぷりと暮れていた。
当夜の相方はのみとも・M鷹サン。
神楽坂は不案内の友人に判りやすいよう、
待合わせは「不二家」の店先を指定しておいた。

都内、いや、国内のあちこちに「不二家」の店舗は
展開されていると思うけれど、
ペコちゃん焼きは唯一、この神楽坂店の販売である。
一種の人形焼きといおうか、今川焼きといおうか、
まあ、そんなお菓子だが、けっして美味しいものではない。
ハナシの種に一度食べればじゅうぶん。
ただし、子どもは歓ぶから
どこどこファミリーへの手みやげには重宝するだろう。

M鷹サンと酒盃を交わしたのは焼き鳥の「駒安」。
好きなんだよねェ、この店、
神楽坂で飲み会や食事会があると、
必ずといってよいほど独りで零次会にやって来る。

そのときのシチュエーション次第ながら
おおよそビールの大瓶1本に焼き鳥を2、3本。
軽く下地を作っておいて一次会にのぞむワケだ。
この憩いのひとときが実に楽しい。

独り酒もよいが二人酒もまたよし。
当日は昼・夕・晩とビールの飲みっ通しじゃないか。

中瓶(500ml)→ロング缶(500ml)→大瓶(633ml)

と、単に中身の容量が変わっているだけだ。
乾杯とともに必注のキャベジンをお願いした。

=つづく=