2017年2月23日木曜日

第1565話 平和の証しの焼き鳥論争 (その1)

焼き鳥の食べ方について―。

ひと月近く前だったかな?
TVを観ていたら、ある焼き鳥店の店主が
せっかく串に打った焼き鳥を
箸でバラして食べられるのは悲しいヨ、云々。
おっと、ちなみに云々はウンヌンでありまして
間違ってもデンデンではございませぬ。

国を、国家を、国民を率いていくべき宰相が
この程度の漢字を読めぬとは!
開いた口がふさがらないとはこのことである。
まったくもってバッカじゃねェの。
電電公社なんぞ、とっくの昔に民営化されちまってんだヨ。

それはそれとして焼き鳥であった。
アナタは串から派?
それとも串ぬき派?
 TV放映の数日後には朝日新聞まで特集記事を組む始末。
こんなことが論争の的になるんだから
今の日本、平和以外の何ものでもないやネ。

そんんなん、どっちでもいいやん。
ひと言で片付けちゃったらミもフタもないから
J.C.なりにわが身を振り返ってみた。
割り出した結論は時と場合によるんじゃないの・・・。
てなところに落ち着いた。

例えばですヨ、俗に言うこだわりの焼き鳥店を
その日の1軒目として訪れたとき。
「ササミわさびでございます」
続いて
「ハツ塩でございます」
なおも続いて
「血肝でございます」
こんなふうに一串ずつ供されたら
まず串からはずさずに口元に運ぶこととなる。

だけどネ、夜更けに当夜の2軒目、3軒目として
ある程度の人数で焼き鳥屋に流れた場合は
いささか事情が異なるのではないか―。
そんなケースは予約困難の人気店ではまずない。
場末にひっそり暖簾を掲げる無名店だったり、
安価にして安直なチェーン店だったりすることが多い。

言わば惰性でハシゴ酒に及んだ結果だから
仕上げの酒が飲めりゃ、
つまみなんか要らないシチュエーション下にあるのだ。
店側にしても飲まれるだけで
フードメニューがサッパリでは商売にならないから
そのあたりを忖度できる真っ当な客は
一人一品とまではいかなくとも
何かしらつまみを注文しようとするだろう。

=つづく=