2020年11月10日火曜日

第2521話 ミートショップとベッカライ

「大三元」で五目焼きシャバをいただき、

錦糸町から京葉道路を西に向かう。

三ツ目通りと交差するノースイースト・コーナーに

読者が推奨する台湾料理屋「生駒」があった。

今日は心変わりしたが遠からず訪れるので

少々お待ちくださいネ、K本さん。

 

交差点を左折し三ツ目通りを南へ。

菊川を経て森下に到った。

森下のイメージは深川の北のはずれだが

地名の由来となった深川八郎右衛門が棲んだ由。

此処こそ深川発祥の地と言えなくもない。

しかしながらJ.C.にとって深川のヘソは門前仲町。

子どもの頃より縁日に親しんだ、

深川不動の存在に拠るところが大きい。

 

のらくろ~ド(高橋夜店通り)、清澄通りと歩む。

1軒の精肉店に差し掛かった。

「ミートショップ 山越」である。

ハイカラな屋号は半世紀前の創業当時、

「山越精肉店」だったろうと推察される。

 

ずいぶん前に一度、入店して惣菜を見させてもらった。

そのときは移動の途中でもあり、

何一つ買わなかったが再び惹かれて店内へ。

 

当夜の食事処が自宅に決まった瞬間である。

だって、二度目の冷やかしはあんまりだもの。

購入したのはカシューナッツをちりばめたコンビーフ、

牛タンのシチュー、カクテルウインナーの3品。

ロールキャベツにもそそられたが

一両日でそんなに食べられるものではない。

 

新大橋を渡って深川から浜町へ。

隅田の川風がほほに心地よい。

 

♪ 浮いた浮いたと 浜町河岸に

  浮かれ柳の はずかしや ♪

 

思わず「明治一代女」を口ずさんだものの、

浜町河岸は500mほど北から始まり

その先、両国橋西詰までをいう。

 

浜町と人形町の間にある緑の散歩道で

小ジャレたベッカライに遭遇した。

独語でベーカリーのことだが

そんならそう言えばいいじゃないか、ってか?

いえ、「タンネ」はドイツパン専門店なんざんす。

 

ドイツ皇帝にちなんだカイザーゼンメルと

ビールのつまみのプレッツェルを買い求めた。

ミートショップとベッカライのおかげで

当夜のディナーは普段と一風変わり、これもまた楽しき哉。

近頃はまったくもって、楽しいことばかりなり。

 

「ミートショップ 山越」

東京都江東区森下1-12-11

03-3631-5730

 

「タンネ」

 東京都中央区日本橋浜町2-1-5

 03-3667-0426