2022年7月6日水曜日

第3052話 角打ちで飲む前に~蔵前篇~ (その1)

舞台は変わって台東区・蔵前。
都営浅草線で本所吾妻橋の2駅都心寄りだ。
NYから帰国後、蔵前の南に隣接する町、
柳橋に棲んだのでこの界隈は奥庭といった感じ。

古くは幕府の米蔵が建ち並び、
米問屋や札差しが軒を連ねて栄華を極め、
近世は2代目両国国技館が落成するまで
蔵前国技館にて大相撲の興行が成された。

そして現代。
理解不能なのに高視聴率だったTVドラマ、
「あなたの番です」の舞台となったマンション、
キエンクラ蔵前により、
三たび名を馳せることとなる。

角打ち開始後、10年近くになるという、
新堀通りの「カクウチカフェ フタバ」。
かつての住まいは徒歩10分の距離だが
オープンしたのは引っ越し後。
前からあったら入り浸りの可能性大である。

5月末、散歩していて見つけた。
以来、たびたび訪れている。
角打ちといえども実際は座り飲み。
常に空いていて、のんびり落ち着ける。

開けっ放しの入り口の外を行き交う、
通行人をボーッと眺めながらグラスを傾けるが
いつものパターンはドライの大瓶1本。
そしてサントリー知多のソーダ割り1杯。
100~300円のつまみ類が揃うものの、
滅多に口にすることはない。

カクウチカフェだから軽い食事も可能。
早めに出かけると、OLサンが数人、
ランチプレートやパスタを食べていた。
たまに近所のオバちゃんの茶話会が
開かれたりもして
そのときは姦(かしま)しいのなんのっ。

角打ちよりカフェ利用が多そうだが
深い時間に行ってないからまだ判らない。
独りでの夜の出歩きがめっきり減った今日この頃。
だんだん人と飲む機会が増えてくると、
またそのクセがつきそうだけど。
いつまで優等生でいられるのかな?

さて「フタバ」の前の軽い食事、そのめし処。
界隈をつぶさにめぐって択んだ。
吾妻橋同様、蔵前も2軒紹介しよう。

=つづく=

「カクウチカフェ フタバ」
 東京都台東区蔵前4-37-4
 03-3861-1138